『冠を持つ神の手』 トッズ 感想 攻略 その12

かーめるん

異世界ファンタジー育成系ADV、『冠を持つ神の手』(かもかて)の感想や考察、攻略です。制作サークルは小麦畑様。

その12では、攻略キャラクターの一人、トッズについての感想を書きます。

全イベントとエンドを見た上での感想なので、ネタバレしかありません。未見の方はご注意ください。考察みたいなものも書いていますが、あくまで個人的な考えです。主観まみれです。

◆トッズ

自称20歳の男性。王城中庭の市に店を出している商人。口八丁手八丁で怪しい物を売りつけることを得意とする。言動、見た目ともに胡散臭い人物。
主人公に対してなれなれしく接するが、その心中は謎に包まれている。

冠を持つ神の手 かもかて トッズ スクショ

登場条件:「初めての市」済*

*緑or青の月の間に市に行き、交渉するなり知り合いを探すなりして何かを買う。

トッズについて

トッズは、城内の市に出店している商人です。担当パラは交渉

出会いの場は王城の廊下で、トッズは道に迷ったから案内してほしいと主人公に話しかけてきます。態度こそ非常になれなれしいものの、初期の好感度は実はゼロです。

トッズはルージョンユリリエと同じく、隠しキャラ的な登場条件を持つキャラクターです。

ルージョンの感想記事でも書きましたが、この3人の共通点は、王城の外に拠点を持っていることです。ルージョンは魔術師、ユリリエは中級貴族、そしてトッズは「商人」。王城と距離のあるルージョンとトッズのルートでは特に、他のキャラルートとは少し異なる視点から、グラドネーラ世界を眺めることができます。

主人公の住む王城の中庭では、各月の20日・40日・60日が開かれています。王城の外から商人たちがやってきて、中庭に天幕を張り、一日中持参した品物を売るのです。

市では攻略キャラの好愛を上げる「贈り物」を買えるほか、「占い」によって好感度を操作することもできます。ルートや攻略方針にもよりますが、お世話になったプレイヤーは多いのではないでしょうか。

月に3度開かれるこの市は、王城で働く使用人たちにとっては待ち遠しいもののようです。たとえば侍従であるサニャは、いくつかのイベントで市に通い、買い物やおしゃべりを楽しんでいるらしい描写があります。

実際市には使用人向けの品を揃えた店が多く、市の利用客の多くは使用人です。城下と比べれば、市の規模も特別大きいわけではありません(ユリリエ、【安物の指輪】)。

また、貴族は市にはほとんど足を運ばないようです(ヴァイルを除く)。そもそも貴族たちは王城の外に館を構えているので、気まぐれに覗いてみようといった意図がない限り、わざわざ城の市に顔を出す必要はないのでしょう。

一方、使用人たちは基本的に王城に起居しているので、市を息抜きとして楽しみにしているわけです。【移譲の儀】を翌年に控えて忙しくしているため、城下の市にはなかなか行けない……という時期的な事情もあります。

もっとも、純粋に市を楽しみにしている者たちばかりではありません。市の日には出店を口実に大勢の商人が王城に出入りします。したがって、衛士たちが特に緊張感を持って仕事をしなければいけない一日でもあるのです。

グレオニーによれば、市の日にもっとも気を遣う場所は、実は中庭ではなく正門だそうです。

フィアカントの王城は四方を湖に囲まれ、外界との結節点は唯一正門のみという堅牢な構造の建物です。市の日は、外部の人間がその正門から大手を振って出入りできるので、おのずと正門のチェックは厳しくなります。

具体的には、登城と下城のタイミングで人数と名前を確認し、荷物点検を行うそうです。王城に出店する商人は、「きっちりとした身元引受人の紹介を受けた上で選考されて」います。それでもこうしたチェックを厳格に行わなければならないわけです(グレオニー、【巡回中・中庭】)。

衛士たちとは別に、侍従のローニカもまた、市に関しては浮かない顔をすることがあります。移譲の儀を前に王城全体が騒がしくなっている現在、市を開くのは治安上好ましくないからです。

彼の危惧は正しく、使用人たちの間では、市に怪しい人間が複数紛れているという噂が囁かれています。

ローニカ自身は、今年くらいは市を中止してもいいのではないかと考えています。実際のところ、市の取りやめは一度は議題に上ったようです。しかし結局は、国王リリアノの意向もあって今年も開かれ続けています。

市の継続について、「なるようになるしかない」とローニカはやや意味深な発言をしています(ローニカ、【市の日】)。まるで市を起点として「何か」が起こることを予期しているかのようです。

彼の裏の顔やリリアノとの繋がりを考えると、「市が中止されなかった」という事実は、王の沽券に関わるといった表面的な理由以上の「意図」を暗示しているのかもしれません。

ここから「商人」トッズの話に入ります。初登場時、「偶然にも」主人公とぶつかったトッズは、王城への出店許可証を求めて王城に来たと説明します。その後目的がかなったのか、彼は市の日に中庭に現れるようになります。

実は彼の登場タイミングは、隠された候補者である主人公が市に顔を出し、身分発覚に繋がる何らかのアクションを取った直後のことです。

一見うさんくさいトッズですが、彼も他の商人同様、身元引受人の紹介を受けて王城に出店しています。しかもその身元引受人は、ファジルの代から城に品物を納めている大店、ケリュリー商会(【保護者同行】)。

使用人たちの噂を聞いても、うさんくさい売り文句はともかく、取り扱っている商品は値段相当のしっかりとしたものだそうです。

しかし王城の警備を考えたとき、市は一番のウィークポイントです。その市を通じて王城に出入りし、第二の寵愛者である主人公に積極的に接触しようとするトッズが、ただの商人であるはずもありません。

トッズの正体は、大貴族に雇われた密偵です。彼の目的は、念入りに隠された2人目の候補者に接触することでした。

国を割りかねない存在だった主人公を、リリアノは速やかに保護し、自らの庇護下に置きました。城の外の民は、現状第二の寵愛者がいることさえ公には知りません。貴族たちは主人公の存在を知り得ているものの、主人公に婚姻関連の話(つまり政略的な話)を持ちかけるな、とリリアノからしっかりと釘を差されています。

以上の計らいにより、リリアノが退位するまでは、主人公は王の城で必要以上に外野に煩わされることなく過ごすことができます。

もちろん、リリアノには善意ばかりではない思惑があり、主人公は故郷の村から強制的に王城に連れてこられました。しかし結果だけを見れば、リリアノの迅速な判断と恩情のおかげで、主人公は時間と機会を与えられて成人までの時を過ごすことができる、と言えるのではないでしょうか。

ただしこの成り行きは、貴族の一部にとっては非常に歯がゆいものでした。というのもファジル、リリアノ、そしてヴァイルへと続くランテの一家独裁を覆す隠し玉が、早々にリリアノの手中におさまってしまったからです。

1人の王の在位期間は20年ほど続くため、ヴァイルが順当に王になれば、ランテの権威と権力はいや増すことでしょう。ランテの支配を快く思わない者たちにとっては、ヴァイルの即位ほど苦々しいことはありません。

しかし、ヴァイルを排除したところで、次の寵愛者が生まれるまでリリアノが玉座にあり続けるだけです。どう転んでもランテの支配からは逃れられない……これまでは、確かにそのはずでした。

ところが、ヴァイルと同い年の寵愛者である主人公は、現状を唯一覆すことのできる存在なのです。ランテに反感を持つ貴族勢力にとってみれば、ヴァイルの対抗馬として主人公を利用したい、そのために主人公とコンタクトを取りたいと願うのは当然のことです。

しかし、貴族たちは表向きには有効なアクションを起こせません。そこに、トッズのような裏社会の人間が暗躍する余地が生まれるわけです。

今回派遣されたトッズは、優秀な密偵です。主人公が依頼主の手に落ちればどうなるかを把握しつつ、当初は何の感情も抱かずに接し始めます。

どれだけ胸糞の悪い依頼であっても、仕事は仕事だから仕方がないと割り切っているのでしょう。割り切ることこそ、トッズのような後ろ暗い仕事に携わる者たちにとって有能さの証と言えるのかもしれません。

トッズエンドまでの道筋は、どのルートであっても、トッズがそういった割り切りから脱却する過程なのではないかと個人的には思います。

その脱却が良い方に転ぶか悪い方に転ぶかは未知数です。それでも、「割り切れる自分」を本心では嫌悪しているトッズにとって、自分のありようを変えることは大きな意味を持ちうる出来事なのです。

トッズの道を大きく左右するのは、主人公自身のひととなりだと思います。

主人公がどのような人物であるのか、どのようにトッズに接するのか。しっかりとイメージを固め、方針を立てて進めれば、主人公のあり方によってトッズの行く末がどれほど異なっていくのかがはっきりと感じられるのではないかと思います。そのギャップは攻略キャラの中でも際立っています。

かもかてにおける周縁的人物のうち、ルージョンはグラドネーラ世界の影の部分に属するキャラ(人々から疎外される魔術師)です。一方トッズは、リタント社会のアンダーグラウンドに生きるキャラだと言えます。

かもかてのキャラは所属や出自が様々です。そのためか、「このエンドはこのキャラ攻略でしか見られないだろう」と感じるエンディングのシチュエーションがそれぞれに存在します。
トッズルートでも、「このエンドはトッズだからこそ」と思わず唸ってしまう類いのエンディングが存在し、とりわけ印象的に感じました。

攻略するにあたっての注意点

前述した通り、トッズの登場条件はやや特殊です。簡単に言うと、【初めての市】で買い物をすると、トッズが登場します。

店主と交渉して額の印を見せてもいいし、ヴァイルサニャタナッセと言ったキャラを頼ってもOKです。

大事なのは、「どうやらヴァイルとは別の候補者が王城にいて、市に顔を出すらしい」という事実が明るみに出ることです。その情報が王城の外に届くと、トッズは動き出します。

逆に言えば、【初めての市】で何も買わなければ主人公の存在が外に漏れることはありません。

市への訪問の2回目以降は、容易に身バレしないようにローニカが配慮をします。そのため、【初めての市】でフラグを立てなければトッズは登場しなくなります。他キャラ攻略時に贈り物や占いを利用したい場合は、あえてトッズを登場させないこのやり方が有用です。

また、どの攻略においても共通することですが、できれば最初に【取次のお願い】の成功を目指しましょう。

このイベントを成功させると、トッズが入城証を手に入れます。その後は、市の日でなくても城に出入りするようになるので、イベント進行がスムーズになります。

問題は、イベント成功のために、能力値および他キャラの好感度が必要となることです。具体的には、事前に内容を知っていないとややシビアな、以下の2つの条件があります。

  • そこそこ高い交渉(名声でもいいが交渉の方が楽ちん)
  • 「印友の高い」「貴族身分キャラ」の「好愛が10以上」

トッズが望んでいるのは、お金持ちの顧客。そして、そういう顧客に渡りをつけられるのは、やはり貴族身分のキャラクターたちです。かもかてで貴族キャラといえば、ヴァイル・タナッセ・リリアノ・ユリリエの4名です。まずはこの4人の中から1人を選びましょう。

とはいえ、イベントの時期や好愛条件を考えると、オススメは明らかにヴァイルです。好愛の初期値が高いので、実は登場時点で条件を満たしています。最初の印象値決定で印友を15ポイント振り、あとはノータッチでいればOKです。

【取次のお願い】で以上の条件を満たせば、ヴァイルが好事家を紹介してくれます。あとは、交渉力(or名声の高さ)を発揮するだけです。判定に成功すれば、後日【取次のお礼】が起こります。

愛情

愛情エンドは、駆け落ち成功の愛情Aと、【想い人の正体】を経た愛情Bの2通りです。

トッズは傾向としてユリリエと似たところがあります。すなわち、恋人に共感を求めないタイプの人です。

愛情を抱く相手と友情を育む相手をはっきりと区別しているので、愛情攻略と友情攻略とでは、文字通りまったく異なる対応・方針が必要となります。
その懸隔はユリリエルート以上に大きく、結果として愛情ルートの主人公と友情ルートの主人公では、その中身に天と地ほどの差が生まれることになります。

基本的なスタンスは、素直で純真、天然、無邪気な子どもです。トッズに懐き、トッズの言うことを疑わず、彼への好意は包み隠さずに示します。

数値的には、印愛をどんどん振りましょう。トッズは好愛の引きずられ修正が発生するキャラです。

有効な言動は、おまじないを信じたり、渡された怪しい薬を言われるまま飲んだり、うさんくさい人形を持ち帰ったり、にこにこしていろと言われればその通りにこにこしていたり……などでしょうか。

「この主人公は無防備すぎるし考えなしすぎる」と感じる程度がちょうどいいと思います。あまり深くは物事を考えず、自分はトッズのことが好きなんだから細かいことは気にしないくらいのおおらかさで行きましょう。

ただし、トッズの過去に必要以上に踏み入るのはNGです。トッズにとってのウィークポイントは、主人公と会うまでの密偵としての過去です。

プレイヤーとしては興味を引かれるポイントですが、愛情攻略である以上、今目の前にいる自分を見てほしいというトッズの願いに答えるが吉です。

では、攻略の流れを書きます(上述の通り、【取次のお願い】の成功を前提にします)。

最初に、【父と名乗る男】の発生を目指します。このイベントをクリアすれば、実はほぼ愛情エンドが確定します。ただし、その前後の過程はやや込み入っています。

まず、【父と名乗る男】をクリアするまでは、トッズの好愛にはキャップがかかっています(35以上にならない)。

当該イベントのクリアには、上限にごく近い高さの好愛が必要です。よって、上記のスタンスでイベントをこなし、印愛をどんどんと振って好愛の引きずられ修正を狙いましょう。

ところで、【父と名乗る男】の発生条件には、大きく分けて以下の2つのパターンがあります。

  1. 【告白】を経由
  2. 【息抜きのお誘い】を経由

イベントを回収したいという理由でもない限りは、①がベターです。むしろ、あえて「城の印象度をプラス」にし、②の暴発を防ぐのもアリかと思います。これには2つほど理由があります。

第一に、②の発生条件は「城の印象度マイナス」かつ「4月以降」と込み入っています。そのため、任意に起こせる【告白】と比べて手間と時間がかかります。加えて、トッズの好愛条件が整っていないのに勝手にイベントが発生してしまうというデメリットも抱えています。

第二に、好愛の引きずられ修正を目指すのなら、印愛を常にトッズの好愛より上回らせ続けるという操作が必要になります。
そうなると、積極的に印愛を振って【告白】を起こしてしまう方が話が簡単です。【告白】経由であれば、トッズの好愛の高まりを見計らい、任意のタイミングで【父と名乗る男】を起こすこともできます。

ただし、【父と名乗る男】には要注意ポイントがあります。それは、トッズ一人の好愛が高いだけでは(愛情攻略においては)クリア不可能という点です。実は、トッズの好愛が高いだけでは、このイベント内でトッズは確実に命を落とします。その場合、愛情攻略は失敗です。

トッズは諜報員としての能力はピカイチですが、ずば抜けて戦闘向きというわけではありません。そこそこ腕は立つものの、複数に囲まれ飛び道具も使われた場合、さすがに切り抜けることは難しいようです(主人公もいるし)。

ということで、トッズを救ってクリアするために、戦闘力のずば抜けて高いキャラの力を借りる必要があります。それは誰かと言えば、侍従のローニカです。

ローニカの好感度が高い場合、トッズと主人公が絶体絶命のピンチに陥ったときに彼が助けに入ってくれます。

【父と名乗る男】では、ローニカの「好感度」(好愛ではなく)がクリア条件です。しかし愛情B自体は、ローニカとトッズの共通愛情エンドと言ってもいいエンディングです。

同じ周回で愛情Aと愛情Bを回収したいのであれば、最初からトッズと並行してローニカの愛情攻略も進めることをオススメします。その過程で、【父と名乗る男】をクリアしてしまいましょう。

幸い、ローニカの好愛が上がる主人公は、トッズが好む主人公と傾向的に似通っています。
素直、純真、寂しがり屋。ローニカへの好意は隠さずに伝え、なんとか城に馴染もうとする健気な子。一言で言うなら、「可愛い孫」です。イメージとしては、トッズの好きなタイプからアホの子成分を抜いたような感じでしょうか。

※ローニカの愛情攻略の詳細については、ローニカの感想記事をご覧ください。

トッズルートでは、ひとまず「トッズファースト・ローニカセカンド」で攻略していきましょう。

最初は【父と名乗る】のクリアを目指すので、好感度条件がよりシビアなトッズを優先します。同イベントのクリア後に、トッズの好愛はほぼ35以上になるはずなので、残った時間を使ってローニカを攻略しましょう。

ただし、愛情エンディングを目指す場合は、「トッズの印愛<ローニカ(あるいは他キャラ)の印愛」という条件を満たさないように気をつける必要があります。

もしも上の条件を満たした場合、トッズの嫉妬イベントが発生します。
実は、嫉妬イベントは、トッズルートにおいては要注意イベントです。というのも、憎悪・裏切・殺害エンディングの呼び水となる【求めるただ一つは】の発生条件になっているからです。

嫉妬イベント後、数値調整をせずに【求めるただ一つは】を迎えると、トッズの好愛は反転。その時点で、愛情攻略は失敗となります。よって、愛情エンディングを目指す場合は印愛的な意味でトッズファーストを貫きましょう。

※逆に言うと、愛情攻略から派生して憎悪・裏切・殺害といったエンドを回収可能です。【父と名乗る男】をクリア後に、「ローニカの印愛<トッズの印愛」の時期のセーブデータを残し、そこから分岐させると楽だと思います。

話を戻します。【父と名乗る男】での選択肢について書きます。

まず、「メーレ侯爵」の誘いははねつけましょう(誘いに乗ると内戦エンド)。
その後、トッズに助けられたら、主人公を逃がそうとする彼にあくまですがりつきます(見捨てて逃げると殺害エンド)。
ローニカの好感度が高ければ、粘っていると彼が助けに入ってくれます(ローニカの好感度が低いと殺害エンド)。
トッズと一緒にローニカに救助され、王宮に戻ったら、処刑されてしまう前にトッズを止めましょう(見捨てるとやはり殺害エンド)。

これだけの選択肢をクリアすれば、トッズは晴れて主人公の護衛になります。愛情エンディングは実質確定です。あとは、トッズの好愛が35以下にならないように、またトッズの嫉妬イベントが発生しないように気を付ければOKです。

【再び市にて】関連のイベントなどを回収したい場合は、【父と名乗る男】を早めにクリアしましょう。

最後に、愛情Aと愛情Bの違いについて書きます。

愛情A駆け落ちエンドです。まずは、【最後の日】にトッズを訪ねましょう。ここで駆け落ちを打診されるので、その提案を呑みます。

駆け落ちイベントは、【移譲の儀】の後に始まります。このイベントでは、複数の能力値による判定が用意されています。駆け落ちの成否判定は、以下の3つのポイントで別個に行われます。

  1. 神殿内の逃げ道を記憶しているか
  2. 湖に飛び込めるか
  3. 正門を怪しまれずに通過できるか

必要となる能力値は、それぞれ①知力、②武力、③交渉です。十分に鍛えておきましょう。

駆け落ちに失敗した場合は、トッズが処刑されて別のエンドになります。ただし例外的に、失敗しても愛情Aになることがあります。それは、「ヴァイルの好友のみが高い場合」です。

ヴァイルが主人公に特別の愛情や憎悪を抱いておらず、かつ親友レベルの友情を抱いている場合のみ、ヴァイルはトッズと主人公を見逃してくれるのです。

しかし、狙って調整しない限りはなかなか満たせない条件だと思います。素直に能力値を高め、駆け落ちを成功させた方が無難です。

愛情Bは、ローニカとの二股経由のエンディングです。

まず、【最後の日】にトッズではなくローニカを訪ねましょう。両者の好愛が35以上ならば、途中から、【想い人の正体】が始まります。このイベント内でトッズの方を選べば、無事に愛情Bに到達できます。

愛情Aは、非常に印象的なエンディングでした。

個人的な話になりますが、私はトッズを一番最後に攻略しました。後味についても落ち着く場所についても、それこそ様々なエンディングを見てきた後のことです。

その上でトッズの愛情Aを見たとき、「ついにここまで来たんだな」という不思議な感慨を抱きました。主人公たち三足族のルーツとも言える場所、ついにそこに到達してしまったんだな、と。自分がかもかてというゲームの終盤に差し掛かっているということを実感し、寂しい気持ちにさえなりました。

このエンディングにおいて、主人公とトッズは魔の草原のすぐ手前にまで流れ着きました。

そこは三足族が不遇をかこった時代に住んでいた場所であり、かつてルラントという王に率いられ、自由を求めて旅立った土地でもあります。今や誰も住もうとしない、寂しく恐ろしい「始まりの場所」に、トッズと主人公は二人きりでたどり着いたのです。

ロマンチックというにはあまりにも心もとなく、切なさすら感じさせるエンディングではあります。「まだあっち(魔の草原)には逃げなくても平気」とトッズは主人公に言います。しかし、「まだ」と付け加えているあたりから、二人の置かれた穏やかではない状況が浮かび上がってくるのです。

実際のところ、王の眼が行き届いたリタントにおいて二人の居場所はほとんどないのでしょう。だからこそ、トッズと主人公は南の果てにいます。

このエンディングで示されているのは、これからの二人が互いの愛情だけを支えに、ひっそりと暮らしていかなければならないという事実ではないでしょうか。トッズも主人公も王に反逆し、地位も何もかもを投げ打ってしまったわけですから。

それでも、というよりだからこそ、私はこのエンディングがとても好きです。特に、「始まりの森と呼ばれるここは」から始まり「世界の果てで、そして始まりの場所だ」で結ばれる主人公の独白が大好きです。

主人公が言う通り、二人がいるのは「始まりの場所」です。駆け落ちする前の二人を縛っていたリタントという国、および「神の代理人としての寵愛者」は、この「始まりの場所」から出発した一人の王によって形作られました。

ルラントの存在が導いたリタント王国寵愛者システムは、脈々と受け継がれて今に至っています。そして、その両者の中心を物理的に占める場所、つまり三足族が最終的に手に入れたものの象徴こそ、フィアカントの王城と言ってしまってもいいのではないでしょうか。

トッズと主人公は、その王城から逃げてきました。地位も人間関係も一切を捨て、ただの二人の男女になって、「始まりの場所」に帰ってきたのです。そしてかつての彼らの先祖のように、身を寄せ合って生きていこうとしています。

歴史をさかのぼるような二人の逃避行に、はたして神の祝福は与えられるのか。それとも、魔の草原が二人を呼び寄せてしまうのか。

二人の行く末は定かではないものの、この宿命の土地からトッズと主人公の新しい人生が始まることを思うと、プレイヤーとして感慨に浸らずにはいられませんでした。

一方の愛情Bは、なかなか複雑な後味のエンディングだったと思います。

ひとつ思ったのは、「俺は最初から望んでなんかいない」というトッズの発言はたぶんウソですよね。はっきりと欲しいものを明言している、嫉妬イベントや【求めるただ一つは】を見るに。

もっと言うと上記の発言は、建前の多いローニカが言いそうな台詞だと思いました。しかし、ローニカはこのエンドではある意味素直であり、予言めいた忠告をトッズに言ったりします。

個人的には、トッズは主人公とローニカの未練を同時に断ち切り、ローニカの背中を押してやりかったのかなと思いました。そのために、これからは自分がローニカの役割を受け継いで主人公を護ると示したのではないでしょうか。

もちろん、体よく恋敵を諦めさせたい気持ちもあっただろうとは思います。しかしトッズは、主人公がローニカを選んでも円満に身を引いてくれるんですよね。だから、彼なりにローニカのためを思い、あえて露悪的に語りかけた部分もあるのではないかと感じました。

このエンドを見ると、トッズとローニカは相性が悪いとはいえ、似通っているところはあるんだろうなと思います(リリアノの指摘通り)。当人同士もそれをちゃんとわかっているようです。

トッズが「俺はあんたとは違う」と言い、ローニカが「これからきっとつらくなるぞ」と言外に匂わせる、2人のやりとりを見てそう感じました。

後日、ローニカはトッズへの引継ぎを決意したようです。それまでローニカとそりの合わない様子だったトッズが、自らローニカのポジションに入ると表明したという点で、印象深い結末でした。

このエンドでは、トッズは名実ともに主人公にとって一番身近な人になりました。しかし、この後に愛情反転しないとは限らないんですよね。(公式の質問企画より)。

こじらせると怖いトッズは、役目を果たすことと気持ちを抱き続けることをうまく両立させることができるのでしょうか。あのローニカでさえ散々苦悩したというのに。まあ、そこの葛藤も含めてローニカからすべてを引き受ける覚悟をしている様子なので、杞憂かもしれませんが。

やや不穏な気配はあるものの、トッズのローニカに対する、(友情とは少し違うのでしょうが)共感と思いやりが垣間見える良いエンディングだったと思います。

あらためてトッズの愛情ルートを見渡すと、【父と名乗る男】が明らかに山場であって、そこを境にトッズが大きく変化したことがうかがえます。

愛情エンディングに到達できるかどうかは、ほぼ【父と名乗る男】をクリアできるか否かにかかっています。あのイベントさえクリアすれば、あとは主人公が部屋に籠りっぱなしでも愛情Aには行き着けます(もちろん、主人公が他のキャラに目移りしたり、愛情を反転したりしなければの話ですが)。

【父と名乗る男】は、密偵トッズが一度死んで生まれ変わるイベントだと個人的には思っています。そして、そう考えているからこそ、【父と名乗る男】から愛情Aへと至る流れは綺麗だなと強く思います。

トッズは疑い深く抜け目のないキャラです。他者へのドライでシビアな目線は、生き抜くため、騙されないための武器だと言えます。

だからこそ、見知らぬ相手のことはまず疑ってかかり、相手から差し出されたものはとりあえず怪しむような人物(たとえば友情ルートの主人公)を、トッズは「賢い」と評価します。

裏を返せば、見知らぬ人物をすんなりと信用し、相手から貰ったものを疑わずに受け入れる人物(たとえば愛情ルートの主人公)は、トッズ基準では「賢くない」のです。「馬鹿」と言ってしまってもいいかもしれません。

しかしトッズが愛情を感じるのは、「賢い」人物に対してではなく、「賢くない」人物に対してです。

トッズは多くを明かさないキャラです。特に、密偵としての過去に言及されることを嫌がります。生きる上での習い性となったトッズの疑い深さと抜け目のなさは、そうした彼の過去と密接に結びついているものです。

もちろん、生まれもっての性質はあるかもしれません。しかし、トッズ自身は望んでそういう性分を身に付けたわけではないようです。

だから、騙されない生き方を「賢い」と割り切りつつも、内心では「賢い」自分のあり方を嫌っている節があります。「賢くない」けれども自分を素直に慕ってくれる主人公に惹かれるのは、そういった事情ゆえではないでしょうか。

愛情Aに至ることを前提として考えるなら、トッズの変化は「肩書きの変化」を通して段階的に浮かび上がってくる気がします。

まず、【父と名乗る男】で、「密偵トッズ」は主人公を助けるという愚行を犯しました。

奇跡的に助かった彼は、一時期「護衛トッズ」として生きることになります。しかし、護衛として賢く生きることは、ローニカとは大きく性分の異なるトッズには苦しいことでした。

だからトッズは、主人公にあてどもない逃避行を持ち掛けます。それは、自分だけではなく主人公をも巻き込んだ危険な賭けであり、とんでもなく愚かな行いでした。もしかすると、「可哀相な俺のオツムと将来に乾杯」と再び思っていたのではないでしょうか(そう思う余裕すらなかったかも)。

しかし、それでもトッズはその道を選び、「護衛トッズ」を葬りました。代わりに現れたのは、「ただのトッズ」です。「ただのトッズ」は、現状を維持していれば望める安寧を捨て、「馬鹿」極まりない選択へと突き進むことになります。

そして愛情Aで、2人は世界の果てにたどり着きました。ここでようやく、何者でもなくなった「トッズ」は仮の名も捨て去り、主人公に本当の名前を明かすのです。

主観も多分に混じっていますが、上記のように振り返ってみると、トッズがペルソナを順々に捨てていく構成の丁寧さに感動するばかりでした。

「賢く」生きてきたトッズが主人公の危なっかしいくらいの純真さに絆され、やがては手に手を取り合い、彼基準では「馬鹿」な生き方に真っ向から飛び込んでいく。

それが、愛情Aに至る場合の愛情ルートの全貌だと私は思います。

憎悪

憎悪エンドは、愛情派生(=護衛就任後)の憎悪Aと、友情派生(=護衛就任前)の憎悪Bの2通り存在します。憎悪Aは性別によって内容が一部変化します。

憎悪Aは、トッズ嫉妬イベントの発生が1つの契機となります。

つまり、トッズ以外ののキャラに二股をかける必要があります。オススメの相手はローニカです。愛情攻略のついでにこの憎悪Aも回収するのがオススメです。

「トッズの印愛<二股相手の印愛」にする(トッズの印愛を二番以下にする)と、中日に嫉妬イベントが発生します。憎悪攻略ではその印愛の順位を、黒の月黒の週まで維持しましょう。

すると、黒の週の中日に、【求めるただ一つは】が発生します。このイベント発生時にトッズの印愛が二番以下であれば、トッズは好愛度を反転させ、主人公を憎悪するようになります。

あとは印愛度は触らず、そのまま【最後の日】にトッズを訪ねましょう。愛していると伝え、逃げずにずっと好きでいると約束すると、憎悪Aに到達できます。

憎悪Bは、展開的には友情ルートの終盤から派生するようなイメージです。ただし数値的には、序盤からの調整が必要になります。

好友が上がると好愛は下がる傾向にあるので、大筋では通常の友情ルート的な選択肢を選んでいけばOKです。その上で、トッズから貰ったものを捨てたり、トッズが好きだよと見え透いたウソを吐いたりするのが有効です。

また、実は好愛度を初期からこまめにマイナスに振っていくことが重要です。イベント数的な意味で。

トッズは好愛の引きずられ修正が発生するキャラです。せっかくなので、常に印愛をトッズの好愛より下回らせ、終盤に向けてどんどんとお互いに憎悪をつのらせましょう。

また、終盤では王を目指して名声を上げ、【裏工作】×3をすべて発生させましょう。

この3つのイベントでは、実行役のトッズにとことん冷酷に指示を下していきます。狙うは同族嫌悪の感情です。自分の野望と保身のためなら他者を平気で踏みにじる主人公に対し、トッズは冷ややかな憎悪を抱いてくれることでしょう。

数値の条件を満たしたら【最後の日】にトッズを訪問し、用済みになった彼を切り捨てる選択をしましょう。

憎悪Aは、トッズがヤンデレと化すエンディングでした。「もしかして攻略支援版でプレイしてる? ぶっちゃけ主人公の印象度(トッズにとっては好感度)見えてるよね?」とツッコミたくなるくらい、トッズのインサイトが鋭かったです。

【最後の日】の、信じるから/側で護ってあげるから(憎悪MAX)は相当怖かったです。主人公は俺と違って嘘をつかないという言葉は、トッズ自身はいくらでも嘘をつくということの裏返しではないでしょうか。

後日談では露骨に貞操か命かを狙いに来ているし、完全に振り切れてしまったんだなーと。ヴァイルといいティントアといい、かもかては潜在的ヤンデレキャラをかなり抱えているゲームだと思います。

ふと思ったのですが、憎悪モードで吐露されるトッズの本音は、なんとなくユリリエルート「永遠の愛」の話と重なるところがありますね。

あくまで感覚的な印象ですが、トッズなりに身分違いの主人公に望む永遠の愛の形があり、それが得られないと分かったから、愛情を憎悪に変えてしまったように思いました。

他には何も望まないから心だけは欲しいというトッズの論理は理解できる反面、重いなあとも思います。

すべてを投げ打って主人公を選んだトッズが、主人公に強く依存する気持ちはよくわかります。ただ、永遠に続くものはないと思うんですよね。それが人の心であれば尚更です。

主人公は成人後に様々な人と出会うでしょうし、貴族の誰かと婚姻を交わさなければならないのでしょう。トッズとは正式な結婚はできません。その中でまったく変わらない熱量のまま、「ずっとトッズが一番」を貫けるものでしょうか。他の人と結婚しても子供ができても、トッズへの好意を維持できるのでしょうか。

正直な話、難しいのではないかと私は思います。というより、主人公の印愛の変化を1ポイント単位で見抜けるトッズだからこそ、主人公の一挙一動に苦しむ羽目になり、唯一の願いの実現はいっそう困難になるのではないだろうか、と。

もし「ずっとトッズが一番」と言ってくれる主人公のままでいてほしいのなら、トッズはそれこそ、その言葉を主人公が発する最期の言葉にしなければならないのではないでしょうか。

あるいは愛情Aのように、(社会を逸脱するという意味で)主人公と2人だけの世界に行ってしまうのも、1つの解決方法なのかもしれません。

トッズの論理に若干のためらいを覚えるのはなぜか考えてみました。それはたぶん、主人公よりずっと身分の低い他の攻略キャラたちが、主人公の愛を積極的に束縛しようとしないからだと思います(ティントアは違いますが、神殿議員の息子なのでここでは貴族のようなものと見なします)。

トッズは自分と主人公の身分の違いをよくよくわかっていて、その上で絶対的な要求を突きつけてきます。その要求が裏切られれば、愛情を憎悪に転じもします。客観的に見るとその心の動きは、かなり極端です。

しかし本人も言っているように、トッズは「そういう人間」なんですよね。自分の欲にどこまでも忠実で、愛に関してはとことん不器用なキャラクターです。そういうところがトッズというキャラのユニークさであり、魅力でもあると私は思います。

また、憎悪Bには因果応報という感想を抱きました。

このエンドでは、たとえ王になる条件を満たしていても王にはなれません。トッズが洗いざらい主人公の工作内容を告発し、それがリリアノの判断に影響を与えたためでしょう。転んでもただでは起きないところはさすがトッズ。

とはいえ主人公も野心家なので、王になる計画がパーになっても、更なる権謀術数を巡らせて生きていくつもりのようです。うーんタフ。どっちもどっちな2人ですね。

個人的には、【最後の日】にあえて「抱負を語っておく」を選んだときのトッズの反応が印象的です。

会うのはこれが最後だからこそ、本音をぶつけずにはいられなかったのでしょうか。最後だからこそ「賢く」後腐れなく別れればいいのにそうしなかったのは、それだけ主人公を忌み嫌っていたからか、トッズの妙なところで不器用な一面ゆえなのか。

それはともかく、ひねり殺せないのが残念とまで言うのには驚きました。命じられれば喜々として主人公の命を奪いにやってきそうな勢いです。

ヒントにもありますが、憎悪Bの本質は「同族嫌悪」です。だから、トッズの主人公に対する突き刺すような言葉は、彼自身にもそのまま跳ね返っていく部分があるのだと思います。

こじらせたトッズは怖いということがよくわかるルートでした。しかし、彼の複雑な心理が深く掘り下げられるので、やりごたえのあるルートだと思います。

友情

王位継承の友情A、それ以外の友情Bの2通り存在します。

トッズは主人公を探るために送り込まれた密偵です。主人公と接触したときの感触次第で、彼は大まかに分けて2つほどの方針を取る予定でした。

1つ目は、主人公にうまく取り入り、言いくるめてさらってしまうこと。
2つ目は、リリアノの庇護下にある主人公を引き込み、取引を持ちかけることでした(狙いは主人公を焚きつけ、ヴァイルにけしかけることにあったようです)。

2つ目の方針は、1つ目の方針がうまく運ばなかった場合の代替案と言えます。

よって友情ルートでは、まずトッズに1つ目の方針を断念させる必要があります。「頭と口のよく回るヤツだな」「コイツを言いくるめるのはどうも無理そうだな」という風にトッズに判断してもらわなければならないわけです。

スタンスとしては、口達者で頭のいいドライなリアリストを意識しましょう。自らの微妙な立場を自覚し、額の印を好機と見て玉座をも視野に入れる野心家であればなおよし。

基本的には、積極的に王を目指すのが望ましいです。また、弁が立つことをアピールするのも有効です。高くて困ることはないので、交渉は早めに100以上にしておきましょう。

トッズ攻略の全体的な傾向は、やはりユリリエと似ています。友情ルートの場合は、第二のトッズになろうとすればOKです(ただし行き過ぎはNG。後述します)。

友情ルートでは、重要イベントの【楽しい取引】を境に、トッズとの付き合い方に変化が生じます。

楽しい取引前

商人として登場するトッズは、客観的に見ればかなりうさんくさい外部の人間です。そこで、ある程度親しくしつつも必要以上には馴れ合わず、一定の距離を置いて接します。

たとえば、怪しい薬をほいほい飲む、素直に寵愛者の身分を明かすといった行為は言語道断です。数値的には、印愛にポイントを振らないようにしましょう。

主人公のイメージは、愛情ルートで好まれるタイプの真逆です。

近づきすぎると好愛が上がり愛情ルートに入ってしまうので、ベタベタするのはよくありません。ただし突き放しすぎれば好感度は下がるので、付き合い始めの加減がやや難しいところです。

ポイントとしては、トッズに興味は持ちましょう。その上で、「話していて面白いなら付き合うし、物をくれるならまあ貰うけど、信用はしていないし情には絆されないよ」くらいのクールな姿勢を貫きましょう。

楽しい取引後

ビジネスパートナーになった後は、トッズもさして遠慮なく裏の顔を見せるようになります。トッズと対等であるために、甘いことは言わずに策謀を巡らせましょう。

イベント数を稼ぐためにも、王を目指すのがベターです(イベント回収を考慮に入れるなら、取引までは王△or×にし、【野心の在り処】を見た後で王○にするのが一番いいのか)。

また、トッズは依頼主の貴族層を良くは思っていないので、平民出身者としての出自を忘れないようにしましょう。

ただし、この段階で思い出すべきなのは、「人は己に似たものを最も憎む」というローニカの名言です。

上で「第二のトッズを目指す」と書いたかと思いますが、それはあくまで目安に過ぎません。生きるために手段を選ばないではいられない(他者は信用しない、自分さえ生き残ればそれでいい)己のあり方を、トッズは嫌悪している節があります。

ゆえに、主人公の中に自分によく似た冷酷さを見出した場合、トッズは主人公に共感しつつ、同じだけの憎悪を抱くことになります。

したがって、「やり過ぎはNG」です。具体的に言うと憎悪ルートに入ってしまうので、冷酷すぎる指示を出すのは控えましょう。

攻略の流れとしてはまず、【取次のお願い】を成功させましょう。

愛情攻略でも書きましたが、交渉を磨き、貴族身分のキャラ(適任は初期値の高いヴァイル)の好愛を高めてから臨みましょう。成功すれば【取次のお礼】が発生し、トッズイベントの多くが解禁されます。

次に好友を十分に高め、【楽しい取引】の発生を目指します。このイベントでは、衛士に通報せずにトッズとの取引を呑みましょう。

最後に王を目指している場合、【裏工作】という中日イベントが発生するようになります。このイベントは、指令:主人公&実働:トッズのペアで、王になるための裏工作を仕掛けてみようという内容です。

その都度きちんと依頼をし、名声を上げていく(=本気で王になりたいとトッズに示す)ことによって、トッズは合計3つの【裏工作】を主人公に持ちかけてくれます。

裏工作では、基本的に競争相手のヴァイルを貶めることになります。ヴァイルの悪い噂を流したり、ヴァイルの名で行われている施しで騒ぎを起こしたり……当然ながら工作の内容はダーティーです。

しかし、そんな汚い手は使いたくない、そこまでして王様になりたくはないといった甘いことを言うと、トッズははっきりと幻滅します。のし上がること=生き残ることと割り切り、しっかりとトッズの話に乗るようにしましょう。

もっとも、先述した通り「やり過ぎはNG」です。サニャ憎悪攻略のように調子に乗って突き抜けたいところですが、ぐっと堪えます。

実際に依頼をこなすのはトッズであること、彼が主人公の言動をつぶさに見つめていることを忘れずに、指示はほどほどの内容にとどめましょう。

友情Aと友情Bのどちらでも、主人公のお抱えとなったトッズとの「共犯めいた友情関係」が描かれます。

友情Bは、温度と湿度の低めな信頼関係が印象的でした。

特に、「レハトが俺を信頼するのと同じくらい~」という台詞は、いかにも友情ルートのトッズという感じでグッときます。まったくブレがなくて好きです。これがトッズにとっての友情の形なんでしょうね。踏み込みも踏み込ませもしない一方で、必要とされる限りはしっかり付き合ってあげるつもりなんだろうなと感じました。

友情Bは、建前上の身分差はさておき、2人の精神的な対等性が際立つエンディングだと思います。

友情Aは、友情Bよりも蜜月感が強いエンディングだと思いました。リップサービスかもしれませんが、「主人公を強い王にするのが夢」とはっきりと言ってくれたのは嬉しかったです。

このエンディングのトッズの態度は、友情トッズと愛情トッズのハイブリッドっぽいというか、どこかイキイキしているような気がします。友情Bより主人公に肩入れしている風でもありました。

友情Aを見たときに思い出したのは、【波風立たせて】でのトッズとのやりとりでした。

「民のために」王になりたいと言うと、「俺はその「民」に入っているのか? 俺が何を望んでこういうことをやっているのかわかるか?」とトッズは尋ねてきます。

トッズは同イベントで、世間に波風を立たせたい、主人公が王になれば面白そうといった発言もしています。友情Aで主人公は見事国王になりました。トッズにしてみればまさに、「してやったり」な気持ちなのだろうと思います。

しかし個人的には、「しめしめ」という思いだけで主人公に協力し続けているわけではないような気がしました。具体的に言えば、【波風立たせて】での上記2つの問いに対し、トッズは自分なりの答え、というか手ごたえを得たのではないでしょうか。

自らを「下賤なすれっからし」と口では言いつつも、トッズが心からそういう自分に開き直っていたようには見えないんですよね。俺は「民」に入っているのかという問いは、その複雑な自己矛盾に端を発しているのではないでしょうか。

制作者様によれば、トッズは「二律背反の人」です。何にも気にしてないよー俺は所詮こんなもんだよーとアピールしつつ、内心現状に納得していないし不満もあるし、自分のことがあまり好きではない。言行不一致で特大の屈折を抱えているキャラ、それがトッズだと思います。

そういう意味で、友情Aのトッズは、ようやく自分の生き方に納得を得られたのかなと感じました。

トッズはもはや望まない仕事をしているわけではありません。能力を認め友情を抱いた主人公のために、自ら望んで働いています。主人公も同じくトッズに友情を感じ、彼の情報を武器として戦っています。

つまり、国王である友人のために働くこと自体が、今までにないタイプの満足感をトッズにもたらしているのではないでしょうか。
それはきっと、物質的な報酬によって代替できるものではなく、もしかすると、彼の望みを満たせる類いのものだったのかもしれません。

もちろん、トッズと主人公の友情は利害関係の上に成り立つものです。先行きは不透明と言えます。

しかし、今やトッズにとっての利益に、「自分の働きによって主人公を強い国王にすること」もちゃっかりと含まれている節があります。だからこそ主人公は、トッズとの友情が長続きしそうな予感を抱いているのでしょう。

トッズ友情攻略の全体の流れを見ると、【楽しい取引】前は好愛の上昇に注意し、【楽しい取引】後は好愛の減少に目を配らなければならないのがユニークだと思います。偏るとそれぞれ別のルートに入るので、友情ルートはきわどいバランスの上に成り立っているのかもしれません。

かもかての友情ルートは、キャラクターが「納得」を追い求める旅路である……とトッズの友情Aを見てあらためて感じました。

トッズもそうですが、タナッセローニカモゼーラサニャグレオニーティントアあたりもそういう趣きがあると個人的には思います(ユリリエは例外的に、愛情ルートの末に納得を得られるような気がします)。

裏切

裏切エンドは、愛情派生の裏切Aと、憎悪派生の裏切Bの2通りです。

【想い人の正体】でトッズを選んだあと、性別選択で男を選ぶと裏切Aになります。また、中日【求めるただ一つは】を見た後で、【最後の日】にトッズから逃亡を試みると裏切Bになります。

裏切Aについてですが、通常の愛情ルートでは、主人公は性別選択の前に逃亡します。この場合、【最後の裏切】には到達できません。

したがって裏切Aは、トッズとローニカに二股をかける愛情Bルートから派生します。

いったん愛情Bへの流れを確定させてしまえば、トッズと主人公は駆け落ちせずに城に留まります。もちろん成人礼も王城の神殿で行うことになるため、性別選択でトッズを裏切ることが可能になります。

まずは2人を並行して愛情攻略し、【最後の日】にはローニカに会いに行きます。ここで【想い人の正体】が発生したら、トッズの方を選びましょう。あとは性別選択時に、「男性」を選択すればOKです。

裏切Bは憎悪派生です。主人公の印象度とは関係なく、トッズの憎悪の高まりがカギとなります。

憎悪攻略と同じ手順で【求めるただ一つは】を起こし、主人公の印愛は35以上のまま【最後の日】を迎えます。ここで、一度は愛情を伝えつつも、最終的にはトッズから逃げ出せばOKです。

裏切Aは、毎度のことながら心苦しい結末でした。トッズとローニカの両者を裏切ったエンディングと言えるかもしれません。

【想い人の正体】で両方を選ばずに退くと、トッズは主人公に対して優しい配慮をしてくれるんですよね。だから、いったん承諾してからの裏切りには、恨みごとの一つも言いたくなるだろうなと思います。

傍に居るのに影はなく……という後日談は、トッズがずっとフランクに絡んでくれたことを思うとよけいに空しかったです。

このエンドのトッズは、不本意な形でローニカ流の生き方に落ち着くことになりました。トッズは器用な人です。それならそれで割り切って、護衛として賢く生きていくのでしょう。

しかしそれは、「そう生きるしかなかった」かつての状態に逆戻りしただけだとも言えます。そういうことを思うと、ビターな味わいの結末だと思いました。

一方の裏切Bは、なかなか背筋が寒くなるエンディングでした。「別のもの」ってなんだろうとまず考えました。わざと気配を漏らして主人公に精神的なプレッシャーを加えつつ、トッズが狙っているものは何なのか、と。

憎悪Aを先に見ていたので、初見ではアレな方向のことなのかと思いました。ただ、分岐選択肢手前のトッズの言動ローニカとの関連性から考えて、「命」と捉えるのが妥当なのかなという結論に落ち着きました。

トッズとローニカは水と油のような2人です。とはいえ、「自分の思いはまっとうな形では報われない」という一点においては意識を共有している気もします。ひたすら思いを秘めるか、ストレートにぶつけるかという点ではもちろん相容れませんが、実は互いに共感しきれない仲ではないんじゃないかな、と。

だからこそ、愛情派生殺害ルートで【最後の日】にローニカが語る言葉は、トッズの裏切Bの意味を考える上で見過ごせないと感じました。

「自分の気持ちが通じたとしても、自分は彼の一番にはなれない」「なら、こうするしかない」

上記のような愛憎を抱いてローニカを刺そうとした主人公に対し、ローニカはこう言うのです。「私もまた、同じように夢想したことがある」、と。夢想した相手が誰かは言うまでもないことだと思います。

一番になれないなら相手の命を奪うしかない。ローニカがそう思ったことがあるのなら、それはそのまま、トッズにも当てはまるのではないかと思いました。

つまり、ローニカ→想い人で実現しなかった夢想が、トッズ→主人公において実現されようとしている。それがトッズ裏切Bの意味なんじゃないかなーと個人的には思います。

殺害

エンディングは3通り存在します。その種類は、大きく護衛就任前護衛就任後とに分けられます。

護衛就任前にトッズが死亡すると、Aエンドです。護衛就任後の場合、愛情派生(=【最後の日】に駆け落ち失敗)はBエンド、愛情反転の憎悪派生(=【最後の日】に始末する)はCエンドです。

Aエンドは、【父と名乗る男】でトッズが命を落とした場合のエンディングです。同イベント内でのトッズの最期によって、【最後の日】の内容が一部変化します。

愛情ルートへの分岐の最大のカギは、ローニカの好感度の高低です。よって、Aエンドのみを目指す場合は、トッズの好愛を上げる一方、ローニカにはノータッチでいけばOKです。ローニカの好感が足りない場合、トッズは【父と名乗る男】で確実に落命します。

しかし効率を考えるのなら、裏切Aは愛情エンディングを目指すデータでついでに回収したいところです。そして、愛情エンディングを目指す場合、ローニカの好感度上げは必須となります。

愛情エンドを目指すついでに回収したい場合、2つほど選択肢があります。

1つ目は、トッズに行けと言われたとき、食い下がらずにさっさと逃げることです。
2つ目は、ローニカに助けてもらって王城に戻った後、処刑されるだろうトッズを黙って見送ることです。

どちらの場合でもトッズは命を落とします。ただし、どちらを選んだかによって、【最後の日】の主人公のモノローグが変化します。

Bエンドは、愛情派生かつ駆け落ち失敗エンドです。【最後の日】に駆け落ちに失敗すると、ほぼこのエンドに行き着きます(ただし上で書いたように、ヴァイルの好友のみが高い場合は、失敗しても駆け落ちエンドになる可能性があります)。

駆け落ちの成否判定は、以下の3つのポイントで個別に行われます。それぞれに関係しそうな能力値を低く保つことで、駆け落ちを失敗することが可能です。

  1. 神殿内の逃げ道を記憶しているか
  2. 湖に飛び込めるか
  3. 正門を怪しまれずに通過できるか

トッズ攻略においては交渉が高まりがちなので、武勇知力を低く保っておくのが無難かと思われます。

Cエンドは、愛情ルートで反転を使用し、【最後の日】に始末すればOKです。

【求めるただ一つは】でトッズの好感が反転しているかどうか(つまり、トッズの好感が愛情高か憎悪高か)によって、エンド内容の一部が変化します。

殺意ではなく「好意を持ったが故の」エンディングが多いと制作者様の所感にありました。

たしかに、トッズエンドの内訳は、①主人公を救って死亡、②主人公と駆け落ちしようとして死亡、③愛情反転で殺害されるの3通りです。他の攻略キャラたちはもっと殺伐としている(憎悪派生のエンディングがある)ので、「役得」と言えばそうなのかもしれません。

Aエンドは、しんみりとした雰囲気でした。【最後の日】ではなくルート中に攻略キャラが死亡するパターンがあるのは、ヴァイルルージョン、トッズくらいではないしょうか。

ヴァイルの場合は、御前試合で故意に手を下した時点でエンド直行です(もはや主人公しか王候補がいないので)。一方ルージョンとトッズの場合は、【最後の日】にそれぞれのお気に入りの場所を訪れ、もういない彼らに思いを馳せることになります。

ルージョンの場合は重たくシビアな展開、トッズの場合は切ない後味がそれぞれ醍醐味ではないかと思います。

Aエンドを見て、そういえばトッズはまめに色々なプレゼントをくれたんだなーとあらためて思いました。匂い袋、人形、指輪といったラインナップ的に、親戚の女の子の機嫌を取るようなノリで贈っていた感じもしますが(ただ、お見舞いの白い花はスマートでしたね。コミカルなオチだったとはいえ)。

一度そこそこの身分を手に入れた上で指輪バージョンのエンドになったのですが、その後を考えるとグッときました。貴人になった主人公が一見ちゃちないわくつきの指輪をしているっていいなと思います。

Bエンドは、駆け落ち失敗ということでシリアスです。さすがに2度目の誘拐は許されず、トッズは処刑されます。一方の主人公も、「二度目はない」と突きつけられて一生を送ることになりそうです。

駆け落ちに失敗した場合でも、主人公のその後の進路に支障が出ることはありません(各部署の長や上級貴族にもなれます)。寵愛者として大人しくしていなければならないとはいえ、なかなか温情ある措置だと言えます。

駆け落ちに失敗した場合、トッズと主人公を最終的に裁くのはヴァイルです。この場面に、ヴァイルの好感度による分岐があることにはおおっと思いました。

そもそも仲良くないなら許さない、親友だと思っている場合は許す、でも強い好意を持っている場合はやっぱり許さない……とヴァイルの反応は筋道立っています。

「俺がとっとと失踪して~」のくだりでは、イルアノのことやヴァイル自身の憎悪Aをどうしても思い出しました。反目してしまった寵愛者同士というのは、どこまでも相容れなくなるんだなーと痛感してしまいます。

Cエンドは、愛情反転から派生するオーソドックスなエンドです。トッズの好愛が愛情高か憎悪高かによって展開が変化します。

愛情高の場合、事前に愛情エンドを見ているとトッズの反応にグッときますね。ここでもやはり嘘をつくのか、と。嘘を吐くことによって主人公の罪悪感を軽くしてあげているのか、自分の受けたショックを軽減しているのか。それは定かではありません。しかし、トッズの偽悪的なところは嫌いじゃないです。

憎悪高の場合のCエンドはけっこう好みでした。愛ゆえに悲しい他のエンドもいいですが、愛がこじれて殺伐とするこのエンドはやはり王道(?)という印象です。

苦い笑みを浮かべていることも含め、「ひっどい話」という一言が好きなんですよね。トッズの複雑な愛憎が絶妙に表現されている吐露だと思います。

また、「心中」という発言は地味に重要ではないでしょうか。この発言は、主人公が護衛を連れてきていると知った上での意思表示ではないかと思います。

このエンドにおけるトッズには、偽悪的なところと愛に不器用なところが複雑に混じり合っているような雰囲気があります。

トッズが本当に主人公を殺すつもりだったのか、死ぬつもりでポーズとして飛びかかったのか。そこはけして明かされません。だからこそ、今となっては何もわからないという主人公の独白に共感できるのだろうと思いました。

あまり深く考えたことがなかったのですが、「心中」という言葉を聞いてから、「もしかして、たとえば裏切Bの後に思いを遂げたら、自分も死ぬつもりなんだろうか」と考え込んでしまいました。

本当にトッズは器用なのか不器用なのかよくわからなくなるキャラですね。でも、だから妙に気になってしまうキャラなのだろうと思います。

内戦エンド

愛情ルートのハイライトである【父と名乗る男】には、「メーレ侯爵」を名乗る人物が登場します。

彼の目的は、第二の寵愛者である主人公を手に入れ、玉座を我が物とすることです。ファジル、リリアノ、ヴァイルと続くだろうランテの一家独裁状態に反旗を翻すためには、もう一人の「正統なる王」を担ぎ上げるしかありません。

リリアノとローニカは、どうも不穏分子をいぶり出そうとしていた節があります(市を中止しなかったことなど)。ローニカは怪しいトッズをあえて泳がせ、その裏で誰が糸を引いているのか見極めようとしました。その結果、主人公は危険に晒されることになったようです。

このイベントで「お父さん!」を選ぶと、その時点でゲームオーバーです(逃げようとして好愛不足のトッズに捕まっても同じく)。具体的には、「リタントは内戦へと突入する」と結ばれて終了します。

初見では、「お父さん!」→即ジ・エンドの流れに笑いました。ノリの良いエクスクラメーションマークが絶妙にまぬけで好きです。素直であること、疑わないことを要求されるトッズ愛情ルートであっても、この最後のラインは超えてはいけないのでしょう(ある意味、主人公の見る目の確かさを問うイベントでもあるのか)。

とはいえ、内容としては深刻な結末です。このエンドでは一部キャラの後日談が変化しますが、ヴァイルは強硬な姿勢で反乱軍との戦いに臨み、リリアノは内乱の最中に暗殺され、そしてグレオニーも内乱の中で命を落とします。

特にグレオニーに関しては、トッズルートにはほぼ関わらないのにこっそりと亡くなっているのが彼らしいというか、なんとも気の毒だなーと思いました(しかし、ようやく衛士が活躍できる時代が到来したのにこの結末なので、グレオニールートと絡めて色々と考えてしまいます)。

内容としてはバッドエンドかもしれませんが、ヴァイルと主人公が道を別つ展開には少しワクワクしました。以前にも書きましたが、対になる存在として造形されている2人が異なる陣営に入るというのは王道的で好きです。

神官エンド魔術師エンドも同じタイプのエンドだと思います。しかし、ヴァイルと主人公が同程度の力を持って明確に対立するのは、この内戦エンドくらいではないでしょうか(もちろん、このエンドの主人公は完全なるお飾りですが)。

ヴァイルは通常強権的な王になりますが、この内戦エンドを勝ち抜けば王権はさらに強化されそうですね。

いっそ王位継承の基準が、選定印から血統へと回帰することさえあるかもしれません(とはいえ、数代後の王がファダー家出身と決まっているらしいので、内戦エンドであっても寵愛者システムは堅持されるのか)。目指せファジル超え。

トッズのおはなし

各キャライベントの中にはたいてい1つほど、本筋(キャラの掘り下げ)から少し離れたイベントが紛れている気がします。

たとえば、タナッセ【選定の印】やリリアノ【唯一絶対の武器】、サニャ【中庭の猫さん】、モゼーラ【人と神の境】、ルージョン【建国王の仕掛け】……など(主観です)。不思議なもので、そういったイベントほど妙に印象に残ります。

選定印や神の解釈、また風俗・習慣を主軸に置いている趣きがあるから、印象的に感じるのかもしれません。上記の事柄に対する各キャラなりの考え方がうかがえるのも嬉しいポイントです。かもかてのイベント構成は巧みだなーと思う所以でもあります。

ところで、トッズルートにおけるそういったイベントは、【彼に飲ませるお茶】ではないかと思っています。

これは、お題を1つ選んでトッズに小話をしてもらうイベントです。提示されるお題は3つありますが、その内容のどれもが個人的には興味を引かれるようなものでした。

もちろんこのときのトッズは、旅なれた商人を装って主人公に接しています。だから彼が本当に話に出る場所(地の底魔の草原)に行ったかどうかは怪しいものです。実際、「口から出任せの与太話」とトッズ自身が最後に断ったりもします。

しかし仕事柄、トッズのフットワークが軽いのは確かです。また、民間伝承を実話風にアレンジして語ってくれているという可能性もあります。ともかく、グラドネーラ世界の神秘的な側面を知ることができるという点で、個人的にはとても興味深いイベントだと思っています。

一番美しかったものの話

「一番美しかったものの話」では、山の中へ(文字通り岩と岩の間へ)分け入り、地の底で亡くなった人の魂らしきものを見つけたときの体験談が語られます。

これは、グラドネーラ世界の死生観に密着した話です。グラドネーラでは、人が死ぬことを「お山に登る」と表現することがあります。死後の人の魂は神に導かれて肉体を離れ、「山へ至る」のです。

神の覚えめでたき人(寵愛者や高名な神官など)の魂は、山を登って神の国へと迎えられ、その他多くの人の魂は山に沈んで地へ還ると言われています。
しかし、そのことはけして「終わり」を意味しません。人の魂は再び地上へと甦り、新しい命を得ます。永遠に繰り返す魂の輪廻こそが、神と人の約束の証なのです。

つまりこのお話でトッズが見たと話しているのは、山に至って地へ還っていく人の魂だということになります。山の奥深くの竪穴のような場所で、輝く魂が下へ下へと降っていく……なんとも神秘的なお話です。

気になったのは、どのあたりの山に入ったのかということでした。

真っ先に考えついたのは、南東の果ての聖山(古都ディットンにある宗教的聖地)でした。とはいえそれならトッズが言及しそうなものだし、そもそも麓に古神殿があるので、簡単には入山できないかもしれません。

もう一つ思いついたのは、「輝岩山脈」でした。この山脈の麓にはニッケセネという街があり、時折珍しい品物を王城に納めているようです(ローニカ、【市の日】)。「輝岩」という名前からしてレアな石を産出しそうなので、その繋がりでワンチャンあったりしないかなと思いました。

また、トッズの語る宝石も気になります。「陽の光に燃え立つように七色の光を宿し」「月の光の下ではまるで何も持っていないかのように透き通る」という表現が印象的です。

この表現を聞いてふと思ったのが、七色って何色なんだろうでした。「虹は何色?」という質問は、世界各地の文化の違いを際立たせる問いとしてよく引き合いに出されるものだと思います。

「何色かの色」というワードから連想するのは、個人的にはグラドネーラの太陽です。

グラドネーラの太陽は定点から動きません。夜になると光が弱くなって「月」となり、六十日周期でわずかに色を変えつつ、六つの色(白緑青赤黄黒)の光を発するようです(事典より)。

六色ということで一色足りないわけですが、グラドネーラの七色を考えるときの参考にならないかなと考えてしまいます。

一番怖いものの話

この話では、誰もが恐れる南の果ての魔の草原に分け入ったときの体験談が語られます。この話についてはさすがのトッズも、「与太話」と最後に言い足していました。

リリアノは【移譲の儀】において、「かつて我ら草叢にあり」から始まる文言を暗唱します。

この文言は、ルラントに率いられた三足族がリタントを興すまでの経緯を簡潔に語るものです。そして、ここで言う「草叢」とは、「魔の草原」を指すと考えてもいいと思います。

ダリューラ時代の三足族は、差別を受けて南へと追いやられ、草原のすぐ近くに集住していたそうです。トッズ愛情エンドで主人公たちがたどり着いた、「始まりの森」と呼ばれる場所がかつての住処だったのでしょう。のちの建国王たるルラントもまた、南方の集落の出身でした。

反乱を起こしたルラントは古神殿を包囲し、北の穀倉地帯へと攻め入ってリタントを建国するに至ったわけですが、まさに「草叢」こそは、三足族およびリタントの「始まりの地」と言えるのかもしれません。

ところで、トッズは冗談まじりに、魔の草原の向こうにあった魔法王国の話題に触れます。売り口上でも魔法王国の遺跡を引き合いに出すことがあるので、トッズは話のタネにもなるこういった伝承に詳しいのかもしれません。

彼の語る魔の草原の描写を聞いていると、草原には魔術か呪いかがかけられているようにしか思えませんでした。草は刃物のように硬くなり、草丈は人を呑み込むくらいに高く、足下は柔らかく人を引きずり込むかのよう……って聞いているだけで恐ろしいです。

また、魔の草原の恐怖は物理的なものには限られません。真に恐ろしいのは、草原から聞こえてくる「声」です。

「夜風になびく草の上を滑るように、あの歌は聞こえてくる。女の声だ」
「歌……、いや、悲鳴、なのかな、あれは。胸が詰まる悲哀の響きだ」(トッズ)

人によっては草ずれにしか聞こえないこの声に惹かれ、毎年一人か二人が草原に消えるとトッズは話します。ここまで話を聞くと、人知を超えたものが草原の向こうにいて、草原全体に影響を及ぼしているようにも思えてきます。

さて、ここで魔術師ルージョンの言葉を思い出してみましょう。

グラドネーラには、不思議な力によって尋常でないことを成す人々が残っています。しかし、ルージョンははっきりと、魔術にできることは「恐ろしく少ない」と言います。

「人を虜にしたり、操ったり、あっという間に眠らせたり、その人にしか見えない幻を見せたり(中略)そんなのは全部世迷言さ」(ルージョン、【魔術にできること】)

つまり、少なくとも現代の魔法では、人の心を操ったり記憶を改ざんすることはできないわけです。

このルージョンの意見と魔の草原の逸話とを比較したとき、ふと思い浮かんだ人物がいました。それは、市に登場する謎の占い師です。彼女は攻略上のお助けキャラとして、特定の人物の好感度を高めたり低めたりしてくれます。

しかし、この占い師は妙に怪しい人物です。彼女は特定の人物に、夢を介して幻を見せることができるようです。そうすることでその人物の心を操り、時にはその記憶をも利用しつつ、彼/彼女の心の傾向を強めます。

占い師のやっていることは、ルージョンが「魔術ではできない」と断言したことばかりではないでしょうか。

占い師は女性のようです。ずるずるとした服を着こみ、全身に装飾品をつけ、フードを深く被った彼女の正体は謎に包まれています。

3回の占いを終えると、彼女は主人公の目を眩ませ姿を消してしまいます。しかし、その後も主人公に故郷の夢を見せ、「貴方の心に私は寄り添う。貴方の歩みを私は見届ける」と囁きかけるのです(【かの村の夢】)。

顔見せNGのようなので仕方ないですが、占い師の何が一番印象に残るかと言えば、やはり「声」だと思います。「美しい声音」「からかい混じりの、女の笑い声」「艶やかな囁き」など、その声は様々に表現されています。

ここから、草原を渡る声の主とこの占い師は似たようなものなのではないか……と思ってしまいました。どちらも(少なくとも現代の)魔術師ではなく、人ならざるものなのかな、と。占い師は主人公を「人の王の子」と呼ぶので、なおさらそんな気がします。

余談ですが、このお話で「好奇心から」を選択したときのトッズの反応がけっこう印象的です。まさに「二人っきりで逃避行」をすることになる、愛情エンドの暗示のようにも聞こえました。

一番驚いた時の話

この話では、かつてトッズが見た、「何てことのない村」の話を聞くことができます。

以前サニャの感想記事でも書きましたが、この話でトッズが見た村というのは、主人公の故郷の村なんじゃないかと個人的には思います。「囲む黄色い花畑」というトッズの言葉が妙に気になるんですよね(逆に言うと、その一点しか決め手はないわけですが)。

主人公の出身の村は、特産品として「黄花油」を納めていました。この油の原料は、昼の太陽の強い時間にだけ咲く小さな黄色い花です。地味が違うから育てるのが難しいとモゼーラが発言していることもあり、この花はリタント各地に群生しているようなものではないようです。

主人公はこの花について、次のようなことを語っています。

「村から少し歩けば、現れる一面の黄色い絨毯。それが私の日常の光景だった」(【舞踏会の日に】)

この話を見返していて、一番驚いたと銘打って理想通りの村の発見を挙げるトッズの心境にしんみりしました。「その村に俺はいなかったから去った」というくだりにもです。普通の村の生活を実感として知らないからこそ、強く印象に残ってしまうんだろうと思います。

このお話、他3つと比べるとオチが弱めなんですよね。お約束の主人公へのアピールに繋げているとはいえ、トッズの語り口もやや冴えません。だからこそ、民間伝承的な趣きのある他の話とは違い、この話はトッズが実際に体験した話なんだろうなと感じました。

御典医テエロと「翁」のローニカ

テエロは、王城の医務室に勤める若い医士です。22歳という若さながら、寵愛者であるヴァイルの御典医を務めています。

「同僚さんいらっしゃい」の繋がりで、トッズの感想記事の中でテエロについての感想も書こうかなと思います。

※以下、テエロに対してきついことも書いているので、テエロのことが好きな方はご注意ください。

テエロが登場する場面はごくわずかです。たとえ登場しても、「若い医士」としか説明されないこともあります。しかし、その佇まいは妙に印象に残ります(もちろん、立ち絵があるというメタな理由のせいでもあります)。

テエロと出会う機会がもっとも多いのは、グレオニールートでしょうか。グレオニーや主人公が傷を負って医務室に駆け込むと、たいていテエロが応対してくれます(【怪我】【ついてくる気配】)。その態度はなぜかややつっけんどんです。

その他、彼はルージョンルートにチラッと登場することがあります。【雨天閲覧】にて、ルージョンの手伝いで薬草を探す主人公に、モゼーラが医士のテエロを紹介してくれるのです。
希少品らしい薬草の現物が手に入るのは、テエロを通してのみです。このイベントからも分かるように、テエロは薬草やその用い方に詳しいようです。

ざっとこういう描かれ方をしているテエロですが、彼はローニカと同じく、裏仕事に携わる人間です。

ローニカが表向き侍従として主人公の世話をしているように、テエロは医士としてヴァイルの側近くに仕えています。成人直後の15歳から王城で働いているらしいので、かれこれ7年ほどその任についているようです。

これだけならどうと言うこともないのですが、テエロは実は護衛対象であるヴァイルに、忠誠以上の思慕を抱いています。そして、その強い思いゆえに、作品世界における重大な事件を引き起こした(かつ、新たに引き起こす)ことがあります。したがって、なかなかの要注意人物と言えるでしょう。

たとえばグレオニールートに深く関わる事件として、「衛士惨殺事件」が挙げられます。この事件は1年前、ヴァイルが御前試合で重傷を負ったことに端を発します。事故とはいえ寵愛者を害した衛士は、王城を辞して故郷に帰りました。しかし帰った先で、彼は無残にも命を奪われてしまいます。

実は、衛士の遺体には死後に負わされたと思しき深い傷がありました。そしてその傷は、ヴァイルが衛士に斬りつけられた傷と酷似していたのです。

実はと言うまでもないですが、この見せしめの色合いが強い犯行を行ったのがテエロです。
「故意ではなかった」「実質的な制裁としてキャリアを絶たれた」など同情すべき要素の多い加害者の衛士を、その故郷まで追いかけて犯行に及んだことになります。後でローニカにきつく絞られたらしいので、この事件はテエロの独断によるもののようです。

また、テエロが将来的に起こす可能性のある事件は、ヴァイルルートの【すれ違いの果てに】です。主人公を毒針から庇ったヴァイルが人事不省に陥り、最悪亡くなってしまうあのイベントです。

このイベントの下手人もやはりテエロです。彼はヴァイルに【不安】を抱かせた主人公を許せず、その命を奪おうと考えたようです。結果的に毒針はヴァイルに刺さったので、テエロは守るべき人を傷つけてしまったことになります。

ヴァイルが亡くなった場合、エンディングではテエロが自害したらしいことが語られます。もし奇跡的にヴァイルが助かった場合でも、加害者の彼は重い責任を問われるようです(公式の質問企画より)。

率直に言えば、テエロは名前ありキャラの中で唯一苦手です。あまり共感できないというか、怖い人だなーと思います。あのドゥナットでさえ、(個人的には)一定理解できるところはありました。しかしテエロの場合、役目に反して行動がぶっ飛びすぎだと思うんですよね。

衛士の惨殺によってヴァイルに悪い噂が立つとは考えなかったのか。ヴァイルが待ち望んでいた主人公を短慮で排除して、彼がショックを受けるとは思わなかったのか。側付きなら自分の感情ではなく、ヴァイルの望みを考えて動くべきではなかったのか……など疑問は尽きません。

弁えるべきラインをとんでもない形で超えていく、それがテエロさんに対するイメージです。「なんでやねん、そこやっちゃうんかーい」とツッコミを入れたくなります。

テエロに関しては、ローニカに対する疑問も湧いてきます。グレオニーの感想記事でも書きましたが、衛士の事件が発生した時点で、ローニカはテエロを罷免すべきだったのではないでしょうか。

もちろん減給か何かの処分は下したのでしょうが(ただ叱責するだけではなかったと思いたい)、テエロを側付きのまま据え置くのはリスキーな判断だったと思います。命令を与えられていないのに殺人までやってしまうのは普通にヤバいでしょう。

実際テエロは、かつての越権行為を大して反省もしなかったのか、ヴァイルに物理的に害を加えてもいない寵愛者の主人公を手にかけようとするわけですから(結果論であり分岐の一つとはいえ)。せめてヴァイルが成人するまでは引き離し、頭を冷やせと命じることはできなかったのかとどうしても感じてしまいます。

もっとも、衛士の事件が発生したのはゲーム開始時点の約1年前なんですよね。そしてテエロはヴァイルの健康管理に長年関わっている、腕の立つ人材でもあります。

成人礼を数年後に控えている今は、テエロをヴァイルの側に留めるメリットの方が大きい……という判断が働いたのかもしれません。また、移譲の儀を控えた王城にはどうしても隙ができてしまうため、下手な人事異動はしたくないという事情もあったのかなと思いました。

とはいえ、ローニカがテエロを続投させたことには、彼自身の個人的な感情が少なからず作用したように思えてなりません。

ローニカはローニカで、護衛対象長年の片思いを続けています。彼女に不釣り合い(※ローニカ判断)な元夫や息子に色々と思うところはありつつも、個人的な感情を誰かにぶつけることはなく、ひたすら忠勤を貫いてきました。

グレオニー護衛ルートからもわかりますが、ローニカ的には、護衛対象に強い思い入れを抱くのはむしろ良いことのようです。むしろ経験則からか、その感情の動きを「必然」と捉えている節もあります(そういうところを見ると、やはり彼は道具どころか人間臭い人です)。

ただし、分相応なその思いを成就させようとしてはならない。それが、仕事人ローニカにとっての絶対的なラインです(この考え方が如実に現れているのが、対トッズのローニカ嫉妬イベントだと思います)。

ローニカにしてみれば、側にいるからこそ線引きが必要なのです。だから同じ同僚であっても、「見返りなんていらない、傍でお守りして尽くすのみ」という浪花節の人には好意的で、ラインを平気な顔で超えていこうとする人には冷淡なのでしょう。

しかし前者の生き方は、普通の人間にとってはなかなかハードなものです。ローニカ自身も個人的な気持ちが報われないつらさはよくわかっています。だから余計に、葛藤しつつも多くは望まずに仕事に励む前者のタイプの人に、肩入れしてしまうのかもしれません。

ローニカ以外の名前ありキャラで、側付きの護衛というポジションにある(就く可能性がある)キャラは3名ほどいると思います。すなわち、トッズ、グレオニー、テエロの3人です。それぞれに対するローニカの態度はかなり異なっています。

トッズについては、トッズルートでもわかるようにまったく許容できないようです。 性格もスタンスも水と油なのでさもありなん(でも案外いいコンビ)。

グレオニーについてはそこそこ好意的で、エンドによっては親身にアドバイスをしていました。グレオニーは、身分差を痛感しつつ「側にいられるだけで幸せ」的なことを言っちゃうタイプなので、ローニカ寄りだとは思います(そういえばグレオニーもトッズとそりが合わない様子でした)。

そして、テエロについては、ある意味一番ローニカに近い境遇の人間だったのかもしれません。1年前の暴走もヴァイルへの強い思いのためと言えなくもないし、だからこそローニカも、決定的な処分は与えられなかったのではないでしょうか。

テエロの行いを考えると、ローニカは想い人が傷つけられたら報復するのだろうか? とちょっと考えてしまいました。

愛情ルートで反転して【最後の日】にローニカを刺そうとすると、若干不穏なことを言うんですよね。「愛する人に思いが通じないのならいっそ」と若い頃には思った……と解釈できるようなことを。

ローニカの抑制的な生き方は長年かけて諦めることで培われたものであって、本質的には激情家な一面があるような気がします。そして、ローニカと想い人は親子弱の年の差があり、ローニカが彼女に出会ったのは30歳くらいのときです。

だから、もし若い頃にテエロと同じ境遇にあったとしたら、気持ちをコントロールするのに相当苦労したのではないでしょうか(テエロのように暴走するかは別として)。その点も、テエロへの同情要素として働いたんじゃないかなと感じました。

嫉妬・夢イベント/ヴァイル憎悪監禁エンド

トッズルートでは、嫉妬イベント憎悪・裏切エンドの引き金として用意されています。そのためか、どのキャラ相手でも緊張感がありました。普段がおしゃべりなので、いざ無言になるとトッズは怖いですね。

やんわりと、しかし的確に釘を差すのがトッズらしいと思います。自分の立場の弱さを前提にしつつ、恋敵の難点をさらっと突きつけることもしばしば。グレオニーへのダメ出しと、対タナッセでの呆れた様子には笑いました。

また、対ティントアでローニカが割って入る流れは、ティントア嫉妬イベント・対トッズでも見た流れで面白かったです。トッズとティントアは、恋愛モードに入ると両者ともに執着心が強くなって接触が多くなるので、自然と相性が悪くなるのでしょうか。

夢イベントについて。【愛しき夢】は、安定のトッズでした。
他の男性陣(ティントアを除く)と比べると余裕たっぷり。というか他(ティントア除く)が余裕なさすぎ。トッズのように反応があっさりしているのは逆に新鮮でした。

一方、【親しき夢】の方が逆にぎこちない雰囲気になっているのが面白かったです。やはりトッズにとっての子供時代は、できれば触れたくないものなのでしょう。市場に行く程度の楽しみが確保されていたらしいことにはほっとしました。

ところでトッズについては、リタントのどのあたりで育ったのかが気になるところです。

王の眼が及ぶところを避けるなら、やはり適当な領主の治める目立たない田舎ということになるのでしょうか。ローニカの場合もどこかの村で育てられたらしい雰囲気がありました。まあ諜報員養成所と言えば、たいていは人里離れた田舎にあるのがお約束ですよね。

ヴァイル憎悪監禁エンドとトッズ愛情エンドを並行しました。トッズとともに逃亡したものの、捕らえられて監禁生活へ……かと思いきや、トッズは囚われの身の主人公をかっさらったそうです。

ブラボー! なんという燃える展開。あのティントア&ルージョンペアでさえ救出成功とは明言されていないのに、お見事という他ありません。

トッズ愛情とヴァイル憎悪を並行すると、【移譲の儀】が非常に長引きますね。玉座の間に行き、試合をし、神殿に行き、逃亡し……と忙しないので、二転三転する状況をドキドキしつつ見守ることになりました。
トッズが見事にやってくれたとエンドロールで確認したときは思わずガッツポーズです。能力値判定が多いという意味でもかなり楽しかったです。

ところで、ヴァイルとティントアとトッズは、3人とも愛情を拗らせる傾向のあるキャラクターだと思います。

  • ヴァイル憎悪監禁<トッズ愛情(救出成功)
  • トッズ愛情<ティントア裏切C(そもそも【最後の日】に会いに行けない)
  • ティントア裏切C<ヴァイル憎悪監禁(もはや泥沼)

上のような濃い三つ巴が成立しているのが面白いところです。ヴァイルは強権発動、ティントアは政治力と機動力、トッズは最後の最後に一発逆転という感じでしょうか。

*****

記事のアップが遅れてすみません。一度下書きをうっかりすべて消してしまい、書き直していました。ちょっとどころじゃなく目の前が真っ白になったのですが、リカバリーできてよかったです。加筆修正した部分が多いので、分量が最初の記事よりも増えました。

記事を書く中で、トッズとユリリエさんってやっぱり似てるなと思いました。口の巧さ、押しの強さ、恋人/友人に求めるものの傾向、「愛」への姿勢が微妙に似通っている……など。いくつかのwithイベントで、お互いにやりにくそうにしているのが面白かったです。

実はかもかてで一番よくわからない(理解しようとしてもなかなかしっくりとこない)キャラが、私にとってはトッズでした。 感想記事を一番最後に回したのはそのせいでもあります。よくわからない一方で気になるキャラでもあったので、きちんと考えてから感想を書きたかったんですよね。

正直なところ、今でもトッズはミステリアスな印象のあるキャラです。色々な解釈ができるし、それを許容してくれるキャラクター造形だと思います(かもかてのキャラは皆そうかもしれませんが)。

今回の記事では、感じたこと、考えたことを自分なりに形にできたのではないかと思っています。あと、トッズの例の長い名前もそらで言えるようになりました。

結局、どのエンドでもトッズの本当の名前はわかりませんでした。しかし、プレイヤーにあえて謎を残すそういう姿勢が、トッズのトッズたる所以だと言えるのではないでしょうか。

ヴァイルからトッズまで、11人のキャラの感想記事を書きました。かもかての感想はこれでいったん終わります。

あらためて見返すと色々と好き勝手に書きまくってしまったなと思います。最初の最初は、一つの記事にまとめてすべての感想を書こうとか考えていたのが我ながら信じられません。

しかし、『冠を持つ神の手』は、それだけ様々に想像と思考とを巡らせることを許容してくれる懐の広い作品でした。かつ、そういう曖昧な考えをなんとか自分なりにまとめてみたい……という熱をかき立ててくれるパワフルな作品でもあったと思います。

平たく言えば「凄味」のあるゲームであり、もっと簡単に言ってしまえば、大好きなゲームです。

大げさな話ではなく、かもかてをプレイできただけでも、フリゲというジャンルに触れた甲斐がありました。制作者様には、感謝の言葉を捧げるほかないです。ありがとうございます。攻略支援版サイコーです(ダイマ)。

時間はかかりましたが、攻略キャラ全員分の感想を書くことができて本当に良かったです。記事をお読みくださった方、また拍手やコメント等をくださった方へ、あらためてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

*****

以下は拍手コメントへの返信です。少し下げます。(2017/12/09)

>2017/12/07 00:19に拍手コメントをくださった方へ

コメントありがとうございます!
プレイ時のワクワク感や好きなポイントを言葉にしたかったので、面白かったと言っていただけるのはとても嬉しいです。記事を読んでくださって本当にありがとうございました。

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Comments 8

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ななしさん  

去年の夏くらいにティントアの記事催促したものです!かもかて記事書き切りお疲れ様です!

個人的にトッズは一番自分の性格に似てる気がするので一番分かりやすいキャラでした。笑

2017/10/26 (Thu) 18:21 | EDIT | REPLY |   
かーめるん  
Re: タイトルなし

> 去年の夏くらいにティントアの記事催促したものです!かもかて記事書き切りお疲れ様です!

再度のコメントありがとうございます! 当時のことはよく覚えています、とても嬉しいです!
そういえばもう1年経ちましたね。笑 ずいぶんとお待たせしました。

トッズに似てるってすごくイイですね。たとえば世慣れてそうで。私はトッズが一番自分からかけ離れている気がするので、全体としてわからんなーという印象を抱いてしまうのかもしれません。
でも、わからないキャラって魅力的だと思います。トッズもわかりやすい/わかりにくいのミルフィーユみたいなところがあるのでやっぱり好きです。

2017/10/28 (Sat) 04:11 | EDIT | REPLY |   
さっち  

始めまして、毎回かもかての記事楽しませていただいてました!
全員分の記事お疲れ様&ありがとうございます!
 
推しはトッズなんですが、いまいち掴みきれてない気がしていたので、詳しい考察が読めて感激です。 「肩書きを通してトッズの変化が浮かび上がる」 の部分、読みながらああ!と声に出してました。 そのあたり噛み締めながら、改めて駆け落ちしてこようと思います。

テエロさんは以前某所で「マジキチ恋愛脳」 と称されていたのが余りにも的確で、自分の中では完全にそのイメージです(笑)。
ヴァイルが男に分化しても、好愛35以上のままヌルっと見守り続けるんでしょうね…。

2017/11/11 (Sat) 19:15 | EDIT | REPLY |   
ななしさん  

はじめまして、突然のコメント失礼いたします。
かもかてのキャラ個別記事全員完走お疲れ様でした!毎度楽しく読ませていただいておりました。
まとめ方が大変お上手かつ着眼点にもはっとさせられることが沢山あって、かつ納得いくものばかりだったのでかもかてのキャラへの造詣が毎度より深まりました。面白かったです!毎回わかる〜って言いながら読んでました。
かもかては世界観だけでなくキャラの考察の余地がある面白いゲームですよね。トッズの記事でそれを強く思いました。また記事を読みつつイベントを見返してこようと思います。
それでは、失礼いたします!

2017/11/12 (Sun) 01:20 | EDIT | REPLY |   
かーめるん  
Re: タイトルなし

>さっちさん

はじめまして。コメントありがとうございます! 返信が遅くなって申し訳ありません。
無事に全キャラ分の感想を書くことができて今ホッとしています。記事を読んでいただけてとても嬉しいです。

駆け落ちエンド、いいですよね。プレイしていてホントに素敵なエンドだなーと思い、感想にも力が入りました。
正直トッズへの理解はまだまだ足りていないと思うので、トッズ推しの方からそう言っていただけて恐縮です。でもすごく嬉しいです、ありがとうございます。

>テエロさんは以前某所で~
凄い二つ名ですね笑。たしかに、テエロさんはヴァイルがどう成長しても草むらからじーっと見守っていそうですね。良くも悪くも愛が深いというか。テエロといいトッズといいローニカといい、裏の仕事人キャラたちはそれぞれに違った拗らせ方をしているのが面白いなと思います。

2017/11/14 (Tue) 18:12 | EDIT | REPLY |   
かーめるん  
Re: タイトルなし

>はじめまして、突然のコメント失礼いたします。

はじめまして! コメントありがとうございました。返信が遅くなって申し訳ありません。

嬉しいお言葉を色々とありがとうございます。楽しく読んでいただけてとても嬉しいです。
私自身、記事の形で感想をアウトプットする中で、かもかてキャラについてより深く考えられた気がします。最初は全員分書けるか不安だったのですが、完走できて本当に良かったです。また、こんなキャラかなーいや違うかなーと毎回手探りで書いていたので、わかる~と思っていただけてすごく感激です。

>かもかては世界観だけでなく~
かもかては本当に奥深くて面白いゲームですよね。考察の余地だったり、遊び方のバリエーションだったり。キャラ観もプレイヤーの数だけあると思います。私も工夫しつつ、今後もちょこちょこプレイしていきたいなーと思っています。

2017/11/14 (Tue) 18:14 | EDIT | REPLY |   
ななしさん  

ユリリエ一心同体でコメントさせていただいた者です!
かもかて全キャラ・全ルート考察、お疲れ様でした^^
トッズも一心同体プレイできますよね。。
最初はクールに対応しつつも途中から印愛をどんどん上げていくことになるので、主人公がツンデレっぽい感じでなんか可愛いなぁと思いながら進めていました笑

かもかてはどのキャラのどのルートをプレイしていてもキャラ造形がぶれないのがすごいなぁと思いますし、
ルートごとにどんな性格の主人公なのか想像を膨らませながらプレイしていくというのが楽しいですよね。
興味深い考察記事を有難うございました。。

2017/12/04 (Mon) 23:28 | EDIT | REPLY |   
かーめるん  
Re: タイトルなし

>ユリリエ一心同体でコメントさせていただいた者です!
返信が遅くなって申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございます! 前回のコメント、とても嬉しかったです。更新の励みになりました。

>トッズも一心同体プレイ~
なるほど、そういう攻略の手順になるんですね。徐々にツンデレっぽくなるのってすごく可愛いですね。笑 めっちゃ難しそう~と思って実はまだ挑戦していなかったのですが、今回のコメントを拝読してトッズの反応をぜひ見てみたくなりました。いずれチャレンジして、できれば感想記事も書いてみたいなと思います。

>かもかてはどのキャラのどのルートを~
もうまったく同意見です。いくつかルートを攻略するとキャラの意外な側面が見えてきて、でも言動の芯は不思議とブレないんですよね。個性的なキャラと起伏の激しいルートに合わせて、プレイヤーなりにしっくりくる主人公を想像するのも楽しいですよね。かもかてのキャラ造形や構成はやっぱり素晴らしいなと思います。

ここまで記事をお読みいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございました!

2017/12/10 (Sun) 00:36 | EDIT | REPLY |   

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