『大逆転裁判2』 特典DLC 「遊べる! 大逆転物語」 感想 ※ネタバレ注意
『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』の特典ダウンロードコンテンツ、「遊べる! 大逆転物語」の感想記事です。《大日本帝國編》と《大英帝國編》のネタバレが含まれます。
『大逆転裁判2』、CAPCOM
※「遊べる! 大逆転物語」は3DS版『大逆転裁判2』の数量限定特典です。後発の『大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-』(Switch/PS4等)には収録されていません。
特典DLCの感想を一言で言うと、「もう最高に面白かった」です。これだからタクシューさんのキャラいじりは堪らない。※以下は『大逆転裁判2』クリア前提の感想です。本編のネタバレに加えて本家逆転裁判シリーズのネタバレも含まれます。未見の方は十分にご注意ください。
※「大逆転裁判」シリーズの感想記事一覧
・その1:『大逆転裁判2 成歩堂龍ノ介の覺悟』 前作の振り返り&1年越しのレビュー
・その2:『大逆転裁判2』 第1話~第5話までのストーリー感想 ※ネタバレ注意
・その3:『大逆転裁判2』が拓いた新境地 感想 考察 レビュー ※ネタバレ注意
・その4:『大逆転裁判2』 特典DLC 「遊べる! 大逆転物語」 感想(現在閲覧中)
・その5:『大逆転裁判1&2』(Switch版)のメインビジュアルを鑑賞する 感想&考察 ※ネタバレ注意
「遊べる! 大逆転物語」の概要
『大逆転裁判2』の特典DLCは、《大日本帝國編》と《大英帝國編》の2本立てです。前提として、特典ストーリーには「スキップ機能が最初からオンになっている」、「つきつけ失敗によるダメージがない」といった特徴があります。特に後者のミスってもノーダメな仕様は、失敗選択肢を気軽に試せる点で便利でした。
メモしつつ&全部ゆさぶりつつでプレイしたので曖昧ですが、1時間超で1つのエピソードを遊びました。簡単な感想としては、非常に面白かったです。特典でも、というか特典だからこそタクシューさんのテキストがキレキレでした。もう何度笑わされたことか。1周目はもちろん面白く、2周目もやはり面白い構成になっているのがミソだと思います。
キャラクターの活躍という観点から言えば、亜双義ファンやバンジークスファンにバッチリ嬉しい内容だったんじゃないかと思います。二人ともいい感じにいじられていて魅力的でした。
その他のキャラについては、日本編ではNPCの龍ノ介がいい味を出していると思います。英国編は、アイリス&バンジークスの絡みが好きな人には堪らないだろうなーという感じの内容でした。あと、グレグソンファンはこのエピソードで癒しを得られるんじゃないかと思います。
個人的に亜双義&バンジークス&アイリスの3人が好きなので、この特典はツボもツボでした。あと、亜双義視点ゆえに龍ノ介とスサトさんの並びが見られてニヤニヤしました。
さて、《大日本帝國編》の主人公は、留学直前の亜双義一真です。亜内検事を相手に裁判に挑みます。パートナーは法務助士のスサトちゃんです。
一方の《大英帝國編》では、被告人となったアイリスを弁護すべく、シャーロック・ホームズが弁護席に立ちます。パートナー兼視点キャラは謹慎中の成歩堂龍ノ介、相手検事はもちろんバロック・バンジークス卿です。
先述した通り、《大日本帝國編》では「亜双義一真」が、《大英帝國編》では「バロック・バンジークス」が、それぞれ(いじられキャラとして)ピックアップされていた印象を受けました。そんなDLCエピソードにおける2人のイメージを一言で表すと、それぞれ以下の通りです。
- 亜双義:いじめられっ子な御剣弁護士(逆裁3-5)
- バンジークス:尻ポケット連呼の御剣検事(特別法廷)
結論:ミツルギ。あくまでキャラの扱い的な意味です。もっと言うなら亜双義は、困った友人のヤハリを相手にしているときのミツルギ弁護士という雰囲気でした。
亜双義とバンジークスは、足して割って戦闘能力を引いて例の弱点属性をつけたらミツルギになるような気がしていましたが、正直今回の特典でその印象が強まりました。
亜双義が活躍する《大日本帝國編》の感想
『大逆転裁判2』、CAPCOM
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あらすじ:成歩堂龍ノ介と彼の親友・亜双義一真は大英帝国への留学に向け、出港の準備に追われていた。一方、亜内武土検事も己の威信をかけ最後の抵抗をすべく入念なる準備を進めていた‥‥。
CAPCOM:『大逆転裁判2』、公式サイト
亜双義と学ランとハチマキ
《大日本帝國編》は1-1と1-2の間の物語ということで、1当時の亜双義の姿を見ることができます。とても懐かしかったです、亜双義の学ランとハチマキ。特に時代の風を受けてなびくハチマキ。枯れススキの亜内検事いわく、亜双義は「若草萌ゆるハチマキ」だそうです。
本編では胸元のヒラヒラがあったのものの、残念なことにそよぎませんでしたからね。やっぱり画面上方で赤いものがヒラヒラしていないと落ち着かないです。
ヒトの話を聞かない男
エピソードが始まっていきなり激怒している亜双義。メロスかな。 本編ではダークサイドに沈んでいたので、通常モードで司法の現状を憂え、友のために熱くなっている亜双義を見られて新鮮でした。
しかし人の話はちゃんと聞こう。あと訴状はチラッとでも見よう。「その先は言うな」「すべてわかっている」の繰り返しと、「え、言わせてほしいんだけど……」「絶対何もわかってない」と言いたげな龍ノ介&スサトに笑いました。
ところで、亜双義は四国で呼び出しの電報を受け、急ぎ夜行列車と汽船を乗り継いで大審院まで来たそうです。どうして四国にいたのかというと、亜双義の本家にあいさつに行っていたから。「四国に本家があったのか!」とちょっと驚きました。亜双義の両親はもういないので、玄真の兄弟が本家を継いだのでしょうか。
逆襲のアウチ
「成歩堂のために!」と勇んで帰ってきたのに、被告人はまさかの自分という展開は面白すぎるなーと思いました。せっかくのドアップでマヌケな真実に気づく、オッチョコウッカリな亜双義弁護士。
亜双義の罪状は暴行罪。たしかに1-1の“追い討ち”は「無体な」と思わなくもなかったですが、まさかここにきてこのネタがくるとは。チョンマゲを切った罪で留学話がパーになりかけている状況、最高に面白かったです。地味にサイバンチョこと慈獄判事が一番焦ってそうだな、と思うと余計に。
「しかし‥‥本当に“ノビ”は止まったのですか!」という必死の問いかけと、「チョンマゲのせいで、英国留学をあきらめられるかッ!」というスサトちゃんへの叫びに笑い転げました。まさにタマシイの叫び……と思っていたら、スサトちゃんも同じ感想でまた笑いました。
亜双義&スサトペア
《大日本帝國編》において新鮮に感じた要素と言えばやはり、亜双義とスサトちゃんのコンビです。関係性が今ひとつ見えてこなかった本編とは違い、「とても優秀」「いつもながらスルドい」「ココロから信頼している頼もしい“味方”」など、亜双義からスサトちゃんに対する評価がきちんと見えた気がします。
この二人、どちらも気が強いので組合せとしては新鮮でした(個人的な印象です)。恒例の「被告人は誰?」というフリに乗っかってスサトちゃんを指名したら、ガチトーンで「今までお世話になりました」と言われて笑いました(もちろん慌てて言い訳に走る亜双義)。
とはいえ、さすがに息がぴったりで安定感はバツグン。スサトちゃんの強かさを知っていて言い返すのを横目で見守っていたり、ごく自然にスサトちゃんに発言してもらいつつ立ち回っていたり。あと案外ギャグもいける。気質が似ているというか、兄妹っぽい雰囲気なのかなと思いました。
証人・成歩堂龍ノ介と理髪師・細長悟
ココロの声がダダ漏れでしたね、成歩堂龍ノ介。なんというか、いざNPCになると証人にぴったりのキャラだなと思いました。とぼけた感じが絶妙。法廷1日目のトラブルメイカー(そして2日目以降の協力者)として登場しそうです。これはバンジークス卿も苛立ちまじりに神の瓶を放るはず。
具体的には、味方寄りなのに素でフレンドリーファイアに余念のない(でも検事側への精神攻撃も忘れない)タイプでした。正直なところキャラが立っていてすごく面白かったです。ただ、記憶力はさすがでしたね。ナイスアシスト。しきりと目が泳いでいるのも相変わらずでした。
また、ホソナガ刑事については、週2で政府高官御用達の理髪店に潜入していることが判明します。ホントこの人有能だなーと思いました。護衛任務以外では。2の本編では能力が乱高下しすぎて気の毒でしたが、いいキャラしてると思います。
秘伝の抜刀術
父直伝の剣術を茶化されると、いてもたってもいられない。微妙にフォローする気のない龍ノ介と同じくらいに、聞いてもいないのに自供を始める亜双義に笑いました。まさかのダブルボケ。これにはスサトちゃんもびっくり。
ちなみに、7メートル先のスイカだかカボチャだかを斬れるそうです。いったいどういうことなのか。そういえば、同じ斬撃タイプの検事が他にもいましたね。 7メートル先ってのがちょっとリアルな気もします。
あと、「髪ではなく紙」……という渾身の主張から流れ出す、♪「使命のサムライ」には噴き出しました。秘伝の抜刀術と≪狩魔≫をなにかと自慢したい亜双義が面白いです。年齢を思うと微笑ましいのか。剣術となると自分の立場を見失う亜双義に、スサトさんも呆れ顔です。
審査と不正
留学生の審査に不正があった……という話題に。このあたりは2の本編にかすりそうな内容でヒヤッとしました。サイバンチョ自ら、「審査は厳正だった」と宣言するところが特に。思えば前作の1話で「亜双義の様子がおかしい」と匂わせはあったものの、ああいった条件を課されていたとは当時まったく想像できませんでした。
学生漫才始まる
後半は龍ノ介がフレンドリーファイアに力を入れ始めて面白かったです。親友を思うあまりに空回り(五七五)。
特に、「最下位」の話題をめぐる亜双義と龍ノ介のやりとりは、このエピソード内でも屈指の面白さでした。「次席だった」と言われて地味にショックを受ける亜双義と、必死にフォローをしようとしてかすりもしない龍ノ介。
とりわけ、締めの亜双義の一喝はシンプルすぎて大笑いでした。今作は検事からのいじめ台詞が凝っている分、不意打ちでシンプルな言葉が来ると腹筋にきます。
タケシくん
アウチ検事の御子息であるタケシくんについては、情報だけでも「いい子そうだな~」と思いました。このエピソードの後には、チョンマゲの呪いから解放されるのでしょうか。何気に亜内家も司法のサラブレッドですよね。日陰流なんとかという剣術を得意とする元武家らしいし(うろ覚え)。ただ、成歩堂陣営には勝てないというだけで。亜双義の呪い予言恐るべし。
ところで、タケシくんと亜双義の点差があまりに開いていて目を見張りました。亜双義、おそらく1000点満点でほぼノーミスって。試験に現役の司法関係者も参加していたとわかった上でこれなので、あらためて優秀だなーと思いました。そして、袖ノ下氏はどれだけ水増ししたんだろう、とも。
父の顔をした亜内検事に気づいたとたん、亜双義の態度が軟化するのにはちょっと笑いました。しかし亜内検事、「ヒトの話を聞かない男」に軽々しくそんなことを言ってはいけない。さらばチョンマゲ。これで正しく2本編に繋がりましたね。
そして1-2へ…
ラストでも相変わらずヒトの話を聞かない亜双義。龍ノ介はよくこの無茶な密航計画をオッケーしたものです。あと、スサトちゃんの「一真さまー!」はすごく可愛かったです。あの巨大トランクはスサトちゃんが手配したものだったんですね。
この後に3人を待ち受けている運命を思うとつらいものの、最後はハッピーエンドだと分かっているから安心できます。
ホームズとバンジークス卿が活躍する《大英帝國編》の感想
『大逆転裁判2』、CAPCOM
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あらすじ:成歩堂龍ノ介が大英帝国で日々を送る中、可憐なる天才少女に死神の影が迫る。小さき相棒を守るため、世界の大弁護士と法務助士が大法廷に向かうのであった‥‥。
CAPCOM:『大逆転裁判2』、公式サイト
訴えられたアイリス
そして、弁護席に立てない「頼りないナルホドー」(byホームズ)。龍ノ介は謹慎中なので、アイリスを弁護できません。どうやらこのエピソードは、『大逆転裁判』5話(4月頃)~『大逆転裁判2』の3話(10月頃)の間に起こった事件のようです。
龍ノ介がダメなら誰が弁護士をやるのか……と言えば、もうここは一人しかいません。そう、誰あろうアノシャーロック・ホームズが弁護士に! ナルホドーの弁護は何度か見ているから朝飯前だと。この国の資格関係どうなってるの?
意気込みは十分なホームズ氏ですが、なぜか遅刻します。「悪者を1人捕まえてきた」と爽やかに釈明するホームズに、「やっぱりね~」なアイリス。この親子はホントにとんでもないですね。アイリスとホームズの以心伝心な関係に和みます。
「親のカオを見てみたい」
相手検事はバンジークス卿、アイリスを訴えたのもバンジークス卿。いかにも特別法廷っぽい流れです。罪状は窃盗罪。アイリスがバンジークス卿の執務室から大事なものを盗んだらしいです。
アイリスにうっかり殺人罪をおっ被せたりと遊びモードだったホームズですが、バンジークス卿の上記の発言にはさすがに態度を一変させます。本編をクリアしているのでプレイヤーとしてもこの発言には思わず苦笑いしました。君の兄貴や兄貴。けっこう的確にぶっ込んでくる今回の特別法廷。まあ、この時点のバンジークスは何も知らないので仕方ないですね。
大探偵の煽りといじり
ひとたび弁護席に立った大探偵は、容赦なく敵(=バンジークス卿)をいじり倒します。対するバンジークス卿(今作でかなりのツッコミキャラであると判明)も、いじりには基本的にマジメにかつ全力で異議を申し立ててくれるので好きです。
それにしてもこの裁判、前作のバンジークスの初登場時から個人的にツッコミたくて仕方がなかったことをホームズがバンバンツッコんでくれるんですよね。もうそのたびに笑ってしまって大変でした。ミスター・ホームズの煽りはまさにエンターテイナー級。
そうですよね、あれだけパリンパリンと景気よく割っているのに「思い出の杯」と言われても「???」ですよね。プレイヤーとしても「むしろよく残ってたね」と素で思いました。≪神の聖杯≫ネタは、「あ、そこ言っちゃう!?」な部類のネタかもしれませんが、タクシューさんはさじ加減が上手いのですごく面白かったです。
ハナのニブいオトコ
本編でも「おっちょこちょい」と(私怨混じりに)なじられていたバンジークスですが、特別法廷でもその才能(?)は冴え渡っていました。
とりわけ面白すぎたのは、“利き葡萄酒”シーンです。某コーヒー検事を彷彿とする噴き出しモーションに笑いました。飲み物携帯キャラなので、正直待ってましたーという感じです。本編でも採用してくれればよかったのに。まあ、グラスとボトルとカカトだけでキャラは立っているので要らないですかね。
ちなみに噴き出しですが、「ぶふォッ!」といった勢いのある感じではなく、そこはかとなく上品なムーヴに見えました。きっと偉大な貴族の血を受け継いでいるおかげでしょう。でも据わった目が面白い。
なるほど、ワインがハーブティーだったと。「いや気づくの遅いわ、グラスに手ずから注いで顔にも近づけてたやろ!」とプレイヤーとしては思わずツッコミました。そして、ミスター・ホームズがそのツッコミどころを見逃すはずもありません。
直後にツッコむのではなく時間を置いてから思い出したようにいじるあたり、ホームズの煽りスキルの高さが感じられて大好きです。絶対言い出すタイミングを計っていたんだろうなあ、と。しかもそのツッコミ、この裁判でも屈指の容赦のなさで笑います。
証人、グレグソン
ああ、グレグソン……と懐かしくなりました。アイリスへの媚び媚びも和むものでしかない。「グレグソン。スキですなあ、アレ」が好きです。まあバンジークス卿は、刑事と少女の微笑ましい長会話にイラッとしたのか4杯目に手が伸びていましたが。
今回の事件の真相を知ると、マジでとばっちりしか喰らっていなくて「可哀想なグレグソン刑事‥‥」でした。とはいえ犯人と疑われるととっさにアイリスに罪を被せようとするあたり、さすがはグレグソンくんと言わざるを得ない(1-5感)。ジーナセラピーの効果が行き渡っていないのでしょうか。
ともかく、本編の後だとけっこうな癒しですね、グレグソンの登場は。アイリスのハーブティーと美味なるフィッシュ&チップスが切実に欲しいです。あと何気に、「うっとりとした表情差分って今回が初出じゃない?」と思いました(勘違いかも)。
≪神の聖杯≫再考
実はメモってみたんですよね、「神の聖杯の登場タイミング」と「割りどころ」と「数」を。すると、この裁判中で(たぶん)ピッタリ7個割られていておおーっと思いました。さすがはバンジークス卿。
後半で「記念品の聖杯=金属製」と明かされるわけですが、そこから始まる一連の考察はかなり大爆笑でした。勝手にカッコ悪い姿を想像され、龍ノ介にまで「カッコ悪いわー」と斬られ、全力で不服そうなバンジークス卿。こういう場面でのバンジークス卿の反応は、基本的にやれやれ感がないのがポイント高いですね。この人ホント真面目だなーとつくづく思います。
とはいえ、「金属製にすればいいのに」とは若干思いました。神の聖杯。実際の裁判では開廷前に机の下にグラス&ボトルセットを運び込み、割った後はしゃがみこんで取り出しているのでしょうか。それともゴドー検事のコーヒーのようにシュッと補充されるのか。
「後片付けはどうするの?」「よくワインの染みがつかないな?」など、バンジークス卿については色々とツッコみたいところはあります。しかし一番気になるのは、マントの所在だったりします。ファサーッと脱ぎ捨てられているあのマント、毎回どこに飛んでいくのでしょうか。リールで天井から吊っているのかな。
ホームズのせいおかげ
詳細は書きませんが、この裁判ではホームズの大探偵っぷりをつくづくと体感できます。思考レベルがパンピーとは違うんでしょうね。アイリス先生の化学の授業も始まるし、やっぱりこの親子はとんでもないです。
そして、突きつめてみると、事件の影にやっぱりホームズ。まあそんなことだろうと思っていました。でも、10日前の記念品の紛失に丸々1週間経ってから気づくバンジークス卿はやっぱりおっちょこ(以下略)。
「アイリスはモチロン、無実だ」
『大逆転裁判2』、CAPCOM
「今のところ、真実はまるで見当もつかないが‥‥」
「かならず。憎むべきハンニンを見つけてやろうじゃないか」
この前半での会話、2周目に見るといっそ味わい深いですね。「やっぱりホームズさんはフシギなヒトだ‥‥」(by龍ノ介)。まあ、結果的に本当の悪者を成敗してカッコよく締めるところはさすが大探偵だと思います。
アイリスの粋な計らい
なんやかんや無実と判明したアイリスに謝罪したバンジークス卿は、彼女から奇妙なお願いをされます。気になって閉廷後にやってきた彼を待っていたのは、アイリスからの種明かしでした。
まさかのバースデー大作戦だったんですね。バンジークスと一緒に驚きました。アイリスからの、気遣いのように見えて深く抉りにいく台詞には噴きました。まあバンジークス卿、ここ10年間友人づきあいは絶っていそうだし、どうみても独身っぽいですからね(既婚者だったら申し訳ないですが)。
ホームズの引っかき回しによってややこしくなったものの、そのおかげで2人の優しいひと時が実現したのもまた事実。ばんじーくすくん可愛すぎか。ここで「しにがみくん」じゃないのも優しい。ニヤニヤしながら見ていると、バンジークス卿は若干動揺した様子でその場を去りました。非常に和みました。
*****いやー楽しかったです、特典DLC。やっぱりタクシューさんのテキストは面白い。そして、まだまだ大逆転裁判シリーズを続けてほしいなと思いました。もっとこの世界とキャラクターを見ていたいです。
この特典をプレイすると、亜双義とバンジークスにかなりのポテンシャルを感じるんですよね。つまり、フツーに視点キャラとしていけそうです。特に亜双義は、いい感じに力が抜けたオッチョコウッカリっぷりを発揮してくれて面白かったので。
バンジークス卿は視点キャラでもウェルカムですが、個人的には連れ回してツッコミ7割ボケ3割くらいでお願いしたいです。バンジークス卿を助手にするってどんな状況とは思いますが、裁判3のメイちゃんみたいな感じでなんとか。
全話を貫く壮大な物語をつくるのはもう難しそうですが、たとえば各話が独立したエピソード集でも面白そうだしプレイしたいなーと本当に思います。日本編と英国編に分けるとか、過去に飛ぶとか。とにかく、もうちょっとこの世界に浸っていたいんですよね。
話はそれましたが、今回の特典は本編の派生としてとても面白かったです。大満足です。本編の感想もいずれアップしたいなーと思います。
※『大逆転裁判2』本編の感想記事もアップしました(2018/08/05)。以下の記事タイトルから飛べます。
・『大逆転裁判2 成歩堂龍ノ介の覺悟』 1年越しの感想&レビュー ※ネタバレ注意 その1
・『大逆転裁判2』 第1話~第5話までの感想 ※ネタバレ注意 その2
・『大逆転裁判2』が拓いた新境地 感想 考察 レビュー ※ネタバレ注意 その3
※大逆転裁判シリーズは、BGMが非常に良い作品でもあります。クリア後に『大逆転裁判2』のサントラを購入しましたが、いまだに『大逆転裁判』のサントラと併せてヘビロテしています。
ちなみに、2のイチオシBGMは、「成歩堂龍太郎 ~異議あり!」「大いなる帰還」「バスカビルの伝説」「追憶のバロック・バンジークス」「追求への前奏曲」などです。
すべての曲について言えるのは、プレイ時の思い出が鮮明に蘇る良曲ばかりだということですね。1,2ともに満足感が非常に高く、飽きずに楽しめるサントラだと思います。
・大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險- 劇伴音楽大全集
・大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟- 劇伴音樂大全集
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