『収穫機道ろぼふぁーむ』 農場経営アクションパズルゲーム 感想 攻略
水やり収穫パズルアクションゲーム、『収穫機道ろぼふぁーむ』のレビュー&感想記事です。攻略情報や軽い考察も含みます。制作者はぴけ様。作品の紹介ページはこちらです。 → 収穫機道ろぼふぁーむ
収穫機道ろぼふぁーむ
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『収穫機道ろぼふぁーむ』は、プレイヤーが水を撒き、ロボが作物を収穫するゲームです。マウスを使用します。
第8回ウディコン総合1位の作品ということで、ワクワクしつつプレイしました。感想としては、コツを掴むとはまってしまう、奥の深い収穫パズルゲームでした。アクションの重点が水やりにあり、収穫作業自体は完全にNPCが行う仕様が斬新です。
たかが水やり、されど水やり。シンプルに見えてよく練られたゲームだと思います。
以下はゲーム内容の詳細な感想です。前半は紹介っぽい内容になっています。
『収穫機道ろぼふぁーむ』のあらすじ
『収穫機道ろぼふぁーむ』のあらすじを書きます。もっとも、物語を追う系の作品ではないので以下はバックグラウンドストーリーといった感じです。
収穫機道ろぼふぁーむ
亡くなった祖父から農場を受け継いだ主人公、緑川タケルは、「農場ロボ」と共に初めての農場経営に乗り出します。
様々な作物を管理・収穫する中で、農業の楽しさに目覚めていくタケル。彼とロボは、30日後の「農場コンテスト」で1位を目指すことになります。
一度は廃れた農場を、タケルは再び栄光に導けるのか? ライバルとの戦いの行方は?
ちなみに、農場コンテストで優勝すると全国区(オンラインランキング)にチャレンジできるようになります。
『収穫機道ろぼふぁーむ』のかんたん解説
この項目では、『収穫機道ろぼふぁーむ』のキモとなる①「水やり」、②「改造&改良」について簡単にまとめました。
水やりアクション
『収穫機道ろぼふぁーむ』の基本アクションは、「水をやること」です。本当にそれだけです。
実は畑には、あらかじめ種と肥料(高性能)がセットされています。プレイヤーが種を蒔く必要はありません。そして畑に水を一定量撒けば、すぐに芽が出て作物が育ちます。
育った作物を収穫するのは農場ロボです。その場で指示を出さずとも、プログラミング通りにオートで動いて作物を収穫していきます。よってプレイヤーのアクションは、マウスでクリックして水を撒くこと。これに尽きるわけです。
ロボと畑の改良
もちろん、プレイヤーのできることは水を撒くだけではありません。本番とも言える水やり&収穫作業の間に、「畑の改良」と「農場ロボの改良」をそれぞれ行うことができます。
畑の改良とは、区画の拡張やセットする種(作物)の変更を指します。作物によって「育つ速さ」や「再収穫可・不可」に違いがあり、もちろん単価も異なります。
一方ロボの改良とは、主に「歩行速度と進む方向の変更」や「収穫アームの付け替え」などを指します。
収穫機道ろぼふぁーむ
水やり(プレイヤーのアクション)に直結する「スプリンクラーの改良」と併せて、畑でのロボの誘導に大きく関わる要素と言えます(詳しくは、「水やりとコース作り」の項目で書きました)。
畑とロボを適切にブラッシュアップしていくことで、収穫量や収入を上げることが可能です。
また、充電1.5倍や作物成長4倍薬といった、おまけ拡張要素の利便性も見逃せません。
充電1.5倍は、単純に作業時間を延ばすことができます。作物成長4倍薬は回数を重ねるとコストがかさむ(初回無料、次回から有料、どんどんと使用料が上がる)のがネックですが、使いどころと育てる作物を工夫すれば、大きな利益を得ることができます。
奥の深い収穫機道
以上のように、「水やりアクション」と「改造&改良」が2つの柱となるゲームです。書き出してみればシンプルですが、実際にプレイしてみるとその面白さが見えてきます。
この項目では水やり、および改良に絡むリソース管理要素について書きました。
水やりとコース作り
先ほど、「プレイヤーのアクションは水を撒くだけ」と書きました。しかし、この水やりアクションはかなり奥深い要素です。というのも「水を撒く」という操作によって、作物の配置をダイレクトに変える、つまりロボが動くコースを作り出すことができるからです。
このゲームにおいて、プレイヤーは自らロボットを動かして収穫することができません。ロボがプログラミング通りに動いて作業を進めるのを見守るのみです。言ってみれば、アトラクションのコースを順路通りに進む人を、俯瞰視点でじーっと見ているようなものです。
しかし、プレイヤーはそのコースを自在に、かつほぼリアルタイムに作り出すことができます。そのコース作りのための動作こそが、水やりアクションです。
作物のないところが「道」、作物が「壁」です。水を撒くことで作物を育て、同時にロボが歩くコースも作るわけです。
収穫機道ろぼふぁーむ
アクションを誤ればコースの阻害となり、ロボの作業能率は著しく低下します。どのように効率の良い収穫ロードを作るか、そしてどうやってそれを維持するか。 それが、『収穫機道ろぼふぁーむ』の最大の課題だと言えます。
その課題に対し、育てる作物の種類やスプリンクラー&ロボの改造、区画の拡張といった様々な視点から工夫を試みることができるのが、このゲームの面白さです。
時間とお金のリソース管理
『収穫機道ろぼふぁーむ』は、リソース管理が重要になるゲームでもあるのかなーと思います。30日間という時間リソースと資金というリソース、その2つの管理が必要です。両者が独立しているわけではなく、関わり合っているのも思案のしどころです。
どういうことかと言えば、初期資金は0円です。だから序盤は、しょぼい初期装備のままで頑張ってお金を稼がなければなりません。しかし、初期装備で1日あたりに稼げるお金はごくわずかです。ここで必然的に、「何の改良を優先するか」という選択が必要になります。
初期に選ばなかった選択肢は数日すればまた拾えるようになります。ただ、一緒に捨てた時間(と稼げたかもしれない収入)は拾うことができないんですよね。
改良ポイントは、区画・アーム・速度・作物・スプリンクラーなど。多くも少なくもない数です。効率よく進めれば、周回の中盤くらいにすべての改良レベルを最高にできるように調整されています。
よって、ゲームの流れは大きく「前半」と「後半」に分けることができると言えます。前半は改造と改良を進め、安定的かつ効率の良い「収穫ロード」を整える。後半はひたすらその「収穫ロード」を往復し、水やりアクションに徹する……という感じです。
ただ、総収入の最大化を目指す上では、改造と改良をちんたらとやるわけにはいかないんですよね。したがって前半戦、すなわち「収穫ロード」作りをどれだけ早く終えられるかがポイントだと思います。
ところで、「1周30日間」というのはなかなか絶妙な区切りだと思いました。これより短くても長くても、満足できないかダレてくるかになる気がします。実際にプレイしたときは、「区画拡張のタイミング」が一番の悩みどころでした。区画を広げると、どうしても無駄になる作物が出てしまうので。
あと、1日目の水やりからすでに工夫を凝らすことができるのは面白いと思います。種をトマトにし、①3段目左→右、②5段目の左→右、③2段目の右→左……という風に水やりするのがマイジャスティスでした。
気になったところ
プレイしていて物足りなく感じたのは、スプリンクラーのタイプの少なさです。基本的に十字Pressを愛用していましたが、値段が高くてもいいので、もっと全体の水量の多いタイプが欲しかったです。また、マスごとの水量にも、もっとバリエーションが欲しかったところです。
終盤になると、日照りよりも水のやりすぎによる根腐れの方が深刻でした。しかも水不足マスと水過多マスが隣接してしまうことが多いという。
これは仕様というか、うまく水をやって枯れるのを回避せよというアクション要素なのかもしれません。ただやっぱり、楽になりすぎないレベルでスプリンクラーのタイプにもっと変化があればなーと思いました。
また、作物を枯らす熱風生成装置も、もっと範囲の狭いタイプが欲しかったです。機能は便利ですが、効果を及ぼす範囲が広すぎて使いどころが難しかった気がします。
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『収穫機道ろぼふぁーむ』は、慣れると一気に面白くなるゲームだと思います。
改良要素の効果をよくわかっていなかった時点ではあまり楽しめていなかったんですよね。しかしロボの歩行速度を速くできることに気づき、「作物の種類によって配置やアームを変えれば効率よく収穫できるんじゃないか?」と思ったときからどんどんと面白く感じるようになりました。そこからは黙々とプレイし、称号をすべてゲットしました。楽しかったです。
事前準備を重ねて水を撒く。突き詰めればそう表現できるゲームですが、そのシンプルさが奥深いゲームでした。
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